地底探検〜完結編

リック・ウェイクマンの『地底探検〜完結編』（原題：Return to the Centre of the Earth）は、1999年に発表されたコンセプト・アルバムです。これは、ジュール・ヴェルヌの小説『地底旅行』に着想を得た1974年のアルバム『地底探検』の続編にあたります。

ウェイクマン自身によれば、前作の制作時には使用機材への不満が残ったものの、その後の技術革新によって「改めて地底探検に出発」する意欲が湧いたとのことです。

アルバムジャケットは、独特な世界観で知られるロジャー・ディーンが担当しました。

本作には、オジー・オズボーン、ボニー・タイラー、トレヴァー・ラビン（元イエス）、ジャスティン・ヘイワード（ムーディー・ブルース）といった豪華ゲストが参加しています。特に、オズボーンが歌う「生き埋め (Buried Alive)」はスウェーデンでシングルヒットし、最高30位を記録しました。

収録曲は以下の通りです。

1. ナレーション〈1〉ヴィジョン - A Vision
2. 完結編序曲 - The Return Overture
3. ナレーション〈2〉母なる地球 - Mother Earth
a. 6月の影 - The Shadow of June
b. 回廊 - The Gallery
c. プリズム光通り - The Avenue of Prismed Light
d. 地震 - The Earthquake
4. 生き埋め - Buried Alive
5. ナレーション〈3〉エニグマ - The Enigma
6. 誰かそこにいるのか? - Is Anybody There?
7. ナレーション〈4〉渓谷 - The Ravine
8. 無数の光のダンス - The Dance of a Thousand Lights
9. ナレーション〈5〉羊飼い - The Shepherd
10. ミスター・スロー - Mr. Slow
11. ナレーション〈6〉時の掛け橋 - Bridge of Time
12. あきらめるな - Never is a Long, Long Time
13. ナレーション〈7〉リデンブルックの海 - Tales from the Lidenbrook Sea
a. 希望の川 - River of Hope
b. ハンターがハントされ - Hunter and Hunted
c. 生きるための闘い - Fight for Life
14. 獲物 - The Kill
15. ナレーション〈8〉永遠の歴史 - Timeless History
16. それでも海は流れる - Still Waters Run Deep
17. ナレーション〈9〉内なる時間 - Time Within Time
a. 引き潮 - The Ebbing Tide
b. 雷雨 - The Electric Storm
18. ライド・ユア・ライフ〜さあ、出発 - Ride of Your Life
19. ナレーション〈10〉漂流 - Floating
a. 火球 - Globes of Fire
b. 火滝 - Cascades of Fear
20. 火の洪水 - Floodflames
21. ナレーション〈11〉火山 - The Volcano
a. 火柱 - Tongues of Fire
b. 青い山 - The Blue Mountains
22. 終着点 - The End of the Return

参加ミュージシャンも豪華な顔ぶれです。

リック・ウェイクマン (キーボード)
フレイザー・ソーニークロフト＝スミス (ギター)
フォル・ウィリアムズ (ベース)
サイモン・ハンソン (ドラムス)
パトリック・スチュワート (ナレーション)
ロンドン交響楽団 (指揮: デイヴィッド・スネル)
イギリス室内合唱団 (指揮: ガイ・プロゼロー)
オジー・オズボーン (ボーカル)
ボニー・タイラー (ボーカル)
カトリーナ・レスカニッチ (ボーカル)
トニー・ミッチェル (ボーカル)
トレヴァー・ラビン (ボーカル、ギター)
ジャスティン・ヘイワード (ボーカル)

『地底探検〜完結編』は、前作から25年の時を経て、より壮大で深化した地底世界を描き出した作品と言えるでしょう。

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