地方道路公社

地方道路公社について

地方道路公社とは、有料道路を新設、改築、維持、管理などを行うために設立された公企業のことです。これは地方道路公社法に基づき、地方公共団体によって創設されるものであり、その法律は一般社団法人および一般財団法人に関する法律を適用します。

設立とその条件

地方道路公社の設立を決定する組織は「設立団体」と呼ばれ、具体的には都道府県や政令で指定された人口50万人以上の市が該当します。設立には、まず議会での決議が必要であり、その後に国土交通省の認可を受けなければなりません。興味深いことに、設立される法人は「道路公社」という名称を含まなければならず、他の名称を付けることはできません。また、地方公共団体はその公社に対して過半数の出資を行う義務があります。

業務内容

地方道路公社の主な役割は、有料道路の整備や管理に関連する業務を行うことです。具体的には、道路整備特別措置法に基づき、有料道路の設置や運営、さらには自動車専用駐車場の管理も担当します。もし設立団体の長が認可を出せば、一般自動車道の建設と管理も行える権限を持っています。道路整備特別措置法に基づく管理業務を完了した際には、地方道路公社は解散することになります。

財務および会計体制

地方道路公社は、設立団体の長から予算や事業計画に関する承認を受けなければなりません。一方で、債券を発行して資金を調達することも可能で、設立団体の債務を保証する仕組みを持っています。これにより、適切な財務運営が行われています。

指定都市高速道路

地方道路公社は、政令で指定された53万人以上の人口を有する都市において、自動車専用道路を建設し管理することもできます。これらの道路は「指定都市高速道路」と呼ばれ、名古屋、高福岡、北九州、広島などの高速道路がこのカテゴリーに属します。特に福岡と北九州については、単一の公社がその管理を行っていますが、重要なことに首都高速道路や阪神高速道路は、民営化によって株式会社化され、地方道路公社の範疇には含まれません。

道路公社の状況

2022年10月時点で、日本国内には29の地方道路公社が存在します。特に興味深いのは、岡山県と愛媛県の道路公社が、現行法のもとで初めて解散したことです。また、設立された公社の中にはETC路線を持つものもあります。道県によっては最初から公社が存在しない地域もあり、例えば北海道や沖縄などが該当します。このように地方道路公社は、日本の交通インフラにおいて重要な役割を果たしています。

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