坂井市立図書館

坂井市立図書館：福井の豊かな文化を伝える4館のネットワーク

坂井市立図書館は、福井県坂井市に広がる4つの図書館からなる公共図書館です。三国図書館、丸岡図書館、春江図書館、坂井図書館という4つの拠点が連携し、市民に充実した図書館サービスを提供しています。2006年、旧坂井郡4町の合併に伴い、それぞれの町立図書館が統合され、現在の坂井市立図書館として生まれ変わりました。

各図書館は、図書管理システムを共有しており、館内での閲覧はもちろんのこと、相互貸出・返却もスムーズに行えます。インターネットを利用した図書予約も可能で、希望する図書館での受け取りを選択できる利便性の高さが特徴です。開館時間は全館共通で、午前9時30分から午後6時30分までとなっています。2021年4月時点での4館全体の蔵書数は、実に64万9435冊にのぼります。

各館の特徴と魅力

三国図書館は、みくに文化未来館内に位置し、三国町出身の平澤貞二郎氏の蔵書を収めた記念文庫が魅力です。さらに、H氏賞歴代受賞作品を収めた書庫や電子書籍データベースも整備されており、地域の歴史や文化、そして現代文学に触れることができる空間となっています。2022年の改修工事により、新書コーナーも新設され、より快適な読書環境が整いました。

丸岡図書館は、丸岡町の地にあり、地元出身の著名な人物にまつわる貴重な資料を多く所蔵しています。特に、プロレタリア文学作家の中野重治氏に関する約1万3000冊の蔵書を収めた中野重治記念文庫、日本鉱山史研究の大家である小葉田淳氏の寄贈書籍・雑誌約2万点を展示する小葉田淳記念文庫は、研究者にも貴重な資料を提供する重要な拠点となっています。さらに、作曲家今川節氏の直筆楽譜や遺品などを展示する「今川節の部屋」も設けられ、丸岡の豊かな文化を多角的に紹介しています。

春江図書館は、ハートピア春江内に併設されています。2階には、古谷綱武・吉沢久子文庫があり、二人の著書や書簡、愛用品など、貴重な資料を閲覧することができます。この文庫には、関連する図書・雑誌8346冊が収められています。2020年には図書館棟を含む施設の耐震改修工事のため一時休館となりましたが、2021年にリニューアルオープンし、郷土資料コーナーや授乳室などが整備されました。

坂井図書館は、坂井中学校の隣接地にあり、中学校と連携した運営が特徴です。教員や生徒も利用できるため、地域全体の学習環境を支える重要な役割を担っています。2013年には、坂井中学校校舎の耐震改修計画に伴い、中学校敷地内に新築移転し、より広々とした空間で利用者を迎え入れています。

アクセス

各図書館へのアクセスは、公共交通機関や自家用車を利用できます。最寄りの駅やバス停、インターチェンジからの所要時間は、それぞれの図書館の案内を参照ください。

まとめ

坂井市立図書館は、単なる本の貸し出し施設ではなく、地域住民の学習・文化活動の拠点としての役割を担っています。4つの図書館それぞれの特色を生かしながら、地域の歴史や文化、そして現代社会の情報発信を続けています。それぞれの図書館が持つ魅力を、ぜひ一度訪れて体感してください。各館の歴史、所蔵資料、アクセス方法など、より詳細な情報は坂井市立図書館公式サイトをご確認ください。

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