坂本由紀子

坂本由紀子：その経歴、政策、そして不祥事

坂本由紀子（さかもと ゆきこ、1949年1月20日 - ）は、日本の政治家であり、かつては労働官僚として厚生労働省で重要な役割を担いました。自由民主党に所属し、参議院議員を1期務めました。

生い立ちと官僚としてのキャリア

坂本由紀子は1949年、静岡県三島市に生まれました。1967年に静岡県立沼津東高等学校を卒業後、東京大学法学部に進学。1972年に卒業すると、労働省（後の厚生労働省）に入省し、官僚としてのキャリアをスタートさせます。

労働省では、障害者対策課長、企画課長、婦人政策課長など、重要なポストを歴任。1996年には静岡県副知事に出向し、地方行政にも携わりました。その後、労働省官房審議官、厚生労働省安全衛生部長、東京労働局長、厚生労働省職業能力開発局長などを歴任し、厚生労働行政において確固たる地位を築きました。

参議院議員として

2004年、坂本由紀子は第20回参議院議員通常選挙に自由民主党公認で静岡県選挙区から出馬。現職議員を含む激戦を制し、50万票以上を獲得してトップ当選を果たしました。参議院議員としては、予算委員会理事、厚生労働委員会委員、参議院自民党国会対策委員会副委員長などを務めました。

外務大臣政務官辞任

2007年8月、安倍改造内閣で外務大臣政務官に就任しますが、その直後、自身が支部長を務める自民党静岡県参議院選挙区第二支部と後援会組織における政治資金問題が発覚。架空の会議費用を計上するため、2種類の領収書を複数枚コピーしていたことが明らかになり、就任からわずか6日後の9月3日に政務官を辞任しました。

静岡県知事選への挑戦と落選

2009年5月、坂本由紀子は自民党静岡県連からの要請を受け、次期静岡県知事選挙への出馬を表明。同年6月には参議院議員を辞職し、知事選に立候補しました。選挙では、自民党・公明党の推薦を受け、「県民党」を掲げて支持を訴えましたが、民主党、社会民主党、国民新党の推薦を受けた川勝平太に敗れました。

政策と主張

坂本由紀子は、国立国会図書館の独立行政法人化を主張していました。また、厚生労働省の職業能力開発局長時代には、「私のしごと館」の建設を担当しました。選択的夫婦別姓導入にも賛成の立場を取っていました。

静岡県知事選では、公共事業の価格見直しについて言及し、地元建設業の重要性を訴えました。また、最低制限価格や低入札価格調査基準価格の見直しの必要性を主張し、静岡県内の土建業者から支持を得ようとしました。

所属団体・議員連盟

自民党トラック輸送振興議員連盟

政治資金規正法違反事件

坂本由紀子が代表を務める「自民党静岡県参議院選挙区第2支部」など3団体が、会議費用を計上する際に2種類の領収書を使い回すなどして、政治資金収支報告書に合計約137万円の政治活動費を計上していたことが発覚。この問題を受け、外務政務官を辞任しました。その後、坂本由紀子は嫌疑なしとして不起訴処分となりましたが、報告書の作成を行った元自民党県連事務局長が政治資金規正法違反などの罪で在宅起訴され、有罪判決を受けています。

関連項目

日本の女性国会議員一覧
* 玉澤徳一郎

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