坂西一良

坂西 一良（ばんざい いちろう）

坂西一良（ばんざい いちろう）は、1891年1月26日に生まれ、1946年9月16日に亡くなった日本の陸軍軍人である。彼は陸軍中将という高位に至り、勲一等旭日大綬章を授与された。彼の長い軍歴は、戦時および平時の日本陸軍における重要な役割を示している。

生い立ちと教育

坂西は、鳥取県日野郡黒坂村（現在の日野町）で生を受け、陸軍三等軍医である稲田清淳の長男として育った。彼は陸軍中将の養嗣子にもなっており、軍人一家に生まれたことで自然と軍への興味を持つようになった。彼はまず米子中学校を卒業し、その後大阪陸軍地方幼年学校、中央幼年学校を経て、1911年5月には陸軍士官学校（第23期）を修了。また、同年12月には歩兵少尉に任官し、歩兵第10連隊に配属された。

軍歴の展開

1918年11月、坂西は陸軍大学校（第30期）を卒業した後、1919年には参謀本部に勤務しドイツ班に配属された。彼は参謀本部員やドイツ出張を経験しながら、特に1923年から1926年の間はドイツ大使館付武官補佐官として活動した。この時期の経験が、彼の国際的な視野を広げることとなった。帰国後も彼は陸大教官や参謀本部員として、教育や軍の戦略に貢献した。

1934年に陸軍大佐に昇進し、陸軍省調査班長に就任した後も、彼は関東軍参謀（第1課長）や歩兵第59連隊長として多くの役割を果たしてきた。1938年には陸軍少将に昇進し、その後も教官や学校長として陸軍の発展に寄与した。1940年には再びドイツ大使館付武官に発令され、1941年に中将に進級する。

太平洋戦争と戦後の財務

1943年2月には第35師団長に就任し、太平洋戦争に出征。1944年には第20軍司令官となり、戦局の厳しい中でも志を持って指揮を執った。しかし、彼の軍人生涯は1945年の終戦で一旦幕を下ろした。彼は1946年に上海で戦病死し、激動の時代の中で役割を果たした。

栄典と家族

坂西は、戦後もその功績が称えられ多くの栄典を受けた。1941年には従四位、1943年には正四位に叙せられる。また、彼は家族に恵まれ、妻は坂西利八郎の娘である坂西はやえ、弟には陸軍中将の稲田正純がいる。さらに、彼の娘婿も陸軍少佐という軍人の家系でもある。

結論

坂西一良はその生涯を通じて日本陸軍に多大な貢献をした軍人であり、彼の経歴は多彩で国際的なものが印象的である。戦時中の指導者としての役割、教育者としての影響力は、今後も日本の軍事史において忘れられないものとなるだろう。

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