坊城俊成

坊城俊成（ぼうじょう としなる）

坊城俊成氏は、1962年2月15日生まれの日本の建築家です。彼は、建築家としての活動に加え、教育者としても活躍しており、千葉科学大学薬学部薬学科教授、横浜美術大学美術学部客員教授（兼務）を務めています。また、旧伯爵坊城家の第29代当主であり、一般社団法人霞会館会員、堂上会会員でもあります。

学歴と職歴

坊城氏は、暁星中学校・高等学校を卒業後、東京大学理科一類に入学しました。1985年に東京大学工学部建築学科を卒業、1987年には東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修士課程を修了しています。その後、フランスに留学し、旧エコール・ド・ボザール及びソルボンヌ大学（パリ第4大学）で学びました。

帰国後は、東京大学助手、早稲田大学客員助教授、文化庁文化財部参事官（建造物担当）主任文化財調査官などを歴任しました。文化庁退職後は、大聖堂研究に専念し、2012年から横浜美術大学客員教授、2017年からは千葉科学大学教授に就任しています。

1981年：東京大学教養学部理科一類入学
1985年：東京大学工学部建築学科卒業
1987年：東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修士課程修了
1988年：フランス政府給費留学生として渡仏
1992年：フランス国立パリ＝ベルヴィル建築大学修了、フランス政府公認建築家免許取得
1995年：フランス国立ソルボンヌ大学（パリ第4大学）美術史高等研究所前期博士課程修了資格証取得
1997年：東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士号取得
1996年 - 2001年：東京大学工学部建築学科助手
2001年 - 2003年：早稲田大学理工学総合研究センター客員助教授
2003年 - 2007年：文化庁文化財部建造物課伝統的建造物群部門文化財調査官
2007年 - 2008年：文化庁文化財部参事官（建造物担当）修理企画部門文化財調査官
2008年 - 2009年：文化庁文化財部参事官（建造物担当）調査部門文化財調査官
2009年 - 2011年：文化庁文化財部参事官（建造物担当）調査部門主任文化財調査官
2012年 - 2017年：横浜美術大学美術学部客員教授
2017年 - 現在：千葉科学大学薬学部薬学科教授

専門分野

坊城氏の専門分野は、フランス芸術史、大聖堂史、中世建築工匠史です。特に、ゴシック大聖堂の建築工匠に関する研究に力を入れており、多数の著書や論文を発表しています。

主な著書

『ゴシック大聖堂の建築工匠』(2020年)
『ラ・クロワ・ドール』(2018年)
『パリ・ノートルダム大聖堂』（翻訳、2018年）
『国境線上の中世ゴシック大聖堂』(2016年)
『シャルトル聖母大聖堂』（翻訳、2016年）

所属学会・奉仕活動

坊城氏は、一般社団法人日本建築学会に所属しています。また、千葉県旭市新市庁舎設計者選定委員や東京都景観審議会歴史景観部会専門員など、様々な奉仕活動にも携わってきました。

研究活動

坊城氏は、長年にわたり、ゴシック大聖堂の建築工匠に関する研究に取り組んでおり、数多くの研究論文を発表しています。近年では、特に「ハンス・ハマー・フォン・ヴェルドの画譜」に関する研究に力を入れています。また、日本学術振興会の科学研究費補助金を得て、「中世芸術工匠に関する比較文化研究」などの研究プロジェクトも推進しています。

親族

父は、共同テレビジョン会長の坊城俊周氏です。

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