垣添徹

概要

垣添 徹（かきぞえ とおる、1978年8月12日生まれ）は、大分県宇佐市出身の元大相撲力士です。入門当初は武蔵川部屋に所属し、後に藤島部屋へ移籍。彼の最高位は2004年3月場所の東小結であり、得意技は突きと押しです。現在は年寄・雷として活躍しています。身長177cm、体重139kg、血液型はA型です。

来歴

小学校時代から相撲に親しんでいた垣添は、全国大会にも出場し、中学校に進むと全国中学校相撲選手権大会で優勝を果たし、「中学生横綱」として地元での名声を築きました。また、中学時代には陸上競技にも取り組んでおり、100メートル走の地区大会で優勝した実績も持っています。さらに、地元大分の横綱・双葉山のドラマで少年時代の役を演じるなど、若き日から多彩な才能を発揮していました。

宇佐市立北部中学校卒業後は大分県立宇佐産業科学高等学校に進学し、相撲部での活動を続けます。その後、大学では日本体育大学の体育学部武道学科に進学し、教員としての道を志しながらも、学生横綱に輝いたり、全国大会での団体戦でも活躍します。しかし、大学生活ではホームシックに悩む一面もありました。

2001年に角界入りし、初土俵を踏む予定でしたが、前年に左膝を負傷した影響で入門が遅れ、出遅れた初土俵に苦しみます。徐々に怪我を克服し、2003年には新十両に昇進。翌2004年には念願の三役に昇進し、喜ばしい瞬間を迎えましたが、成績は奮わず、三役としての在位はこの1場所のみとなりました。

その後の戦歴

特に岩木山との相性が悪く、16連敗後の2009年には運良く初勝利を挙げたことが話題となりました。2010年には幕内で苦戦を強いられ、勝ち越しを果たせず2011年に一時十両への降格も経験しました。しかし、引退を決意した際、長年の支えとなれた友人の説得を受け、現役続行を決めるなど、意志の強さを示しました。

2012年に引退を表明し、年寄名跡を襲名。以降は指導者として相撲界に貢献し、2013年には自伝『美しい黒星』を出版。相撲界や個人のエピソードを振り返り、多くのファンに親しまれる存在となりました。

現在の活動

2020年には入間川部屋に移籍し、2022年には勝負審判に就任するなど、相撲界の中核としての役割を果たしています。また、2023年の部屋継承に際しては、初心に戻り、質の高い相撲部屋を目指すという意気込みを語りました。

手腕を発揮しつつ、新たな一歩を踏み出す彼の姿勢に期待が寄せられています。彼のこれまでの功績、ストーリー、指導者としての活動は、ますます多くの人々に感銘を与え続けることでしょう。

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