城田寺村

城田寺村（きだいじむら）は、かつて岐阜県稲葉郡に存在した村です。現在の岐阜市城田寺町などの地域が該当します。この村は、その成立から廃止まで、短い期間ながらも変遷を経験しました。

歴史

城田寺村の歴史は、明治時代の行政改革とともに始まります。1875年（明治8年）には、それまで存在していた上城田寺村と下城田寺村が合併し、新たな村として城田寺村が誕生しました。この合併は、当時の行政区分の再編の一環として行われたと考えられます。

その後、1889年（明治22年）7月1日には、町村制の施行に伴い、城田寺村は正式な自治体として発足しました。この制度により、村は行政、財政、教育など、多岐にわたる分野で独自の運営を行うこととなりました。しかし、その後の郡の再編により、城田寺村の所属する郡が変更されることになります。

1897年（明治30年）4月1日、方県郡の一部、厚見郡、各務郡が合併し、新たな稲葉郡が誕生しました。この合併に伴い、城田寺村はそれまで所属していた方県郡から、新設された稲葉郡へと編入されました。この郡の変更は、当時の広域的な行政区分の再編を示すものでした。

しかし、城田寺村の歴史は、この郡の変更とともに終焉を迎えます。同日の1897年（明治30年）4月1日、城田寺村は、近隣の打越村、上土居村、椿洞村との合併により、新たに常磐村が発足したため、廃止されることとなりました。この合併は、周辺の村々との連携を強化し、より効率的な行政運営を目指すものであったと考えられます。

このように、城田寺村は、短い期間ではありましたが、合併による誕生、町村制による自治体としての発足、郡の変更、そして他の村との合併による廃止と、目まぐるしい変化を経験しました。その歴史は、明治時代の行政改革と、地方自治の変遷を物語る一例と言えるでしょう。

参考文献

『市町村名変遷辞典』東京堂出版
『角川日本地名大辞典21岐阜県』角川書店

関連項目

* 岐阜県の廃止市町村一覧

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