城達也

城達也とは

城達也（じょう たつや、1931年12月13日 - 1995年2月25日）は、日本の声優、俳優、ナレーターとして広く知られています。彼は特にラジオ番組『JET STREAM』の初代パーソナリティとしての活躍で、多くのリスナーに親しまれました。彼の仕事は日本の音声メディアにおいて現在も高く評価されています。

来歴

城達也は大分県別府市に生まれ、大分県立別府鶴見丘高等学校を卒業後、1955年に早稲田大学第一文学部仏文専修を卒業しました。在学中から俳優としてのキャリアをスタートさせ、劇団化粧座や劇団東京などで活動を重ねました。1958年には劇団プレーヤーズ・センターに参加し、その後フリーランスとしても活動しました。

1961年、彼は声優としての道を選び、声の魅力を生かした仕事を幅広く展開しました。特に、FMラジオ番組『JET STREAM』の初代パーソナリティに就任し、1967年から1994年までの27年半、7387回の放送を通じて、リスナーに感動を与え続けました。この番組は彼の代名詞とも言える存在になり、数多くのファンを魅了しました。

受賞歴

城のナレーション技術は高く評価されており、1979年にはACC賞のナレーション部門を受賞しました。また、彼は1993年に食道癌が発表された後も、『JET STREAM』の収録を続け、その熱意は周囲を感動させました。彼は1994年に番組を降板した後も、仕事への愛を最後まで持ち続けていました。

人物紹介

城達也の声はバリトンの域に達し、多くのファンにとって心に響くものでありました。声優としての仕事ではグレゴリー・ペックやロバート・ワグナーなどの吹き替えを担当し、特にペック作品の吹き替えでは長年専属で務めました。自身の声を録音して何度も聞き返すなど、彼の声優業に対する姿勢はとても真剣でした。

タモリ氏は城の死去の際、彼の声に感動したエピソードを語り、城の存在意義を称賛しています。城は愛煙家でもあり、その中でのエピソードも多く残されています。得意な趣味はゴルフで、特技として乗馬も楽しみました。

JET STREAMの影響

『JET STREAM』は海外旅行がテーマの番組であり、城は自身が機長になることを想定して収録していました。彼は収録中、スーツを着用しスタジオの照明を落とすなど、番組への内面的なこだわりを持っていたことが知られています。番組が開始されて以降、一度も海外旅行に出かけることはなかったものの、彼は番組のために夢を膨らませていました。

最後の言葉

1995年に城は63歳で死去しました。彼の最後の瞬間でも、病気はすぐに治るという希望を持ち続けていたそうです。城達也の名声は、彼が作り上げた作品だけでなく、彼の人間性や姿勢によって、今もなお語り継がれています。彼の功績を称え、2008年には第2回声優アワード特別功労賞を受賞しました。

城達也の存在は、声の力を再認識させるものであり、今後も彼の遺した作品は多くの人々に感動を与え続けるでしょう。

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