基幹学校

基幹学校について

基幹学校（ドイツ語: Hauptschule、英語: general school）は、ドイツおよびオーストリアにおいて、初等教育終了後の生徒を対象とした中等教育機関です。この学校は、教育基準であるISCEDレベル2に位置し、通常、6歳から10歳までの4年間の初等教育を終えた生徒が入学します。ドイツの教育制度において、生徒は基礎学校を修了した後、ギムナジウム、実科学校、そして基幹学校の3つの進路に分かれます。基幹学校は5年から6年の課程を有し、15歳から17歳で卒業します。

教育課程の内容

基幹学校の教育課程は、生徒の総合的な発展を目的としており、週間の授業時間は27から32単位時間（1単位時間は45分）で構成されています。主な教科としては、ドイツ語（国語）、英語（第一外国語）、数学、物理、化学、生物、地理、歴史、政治、さらに「宗教または倫理」、音楽、美術、体育、労働科が含まれています。

この中で特に注目すべきは、労働科です。この教科では、技術、経済、家庭に関する基礎知識を習得し、職業準備を行うことが目的とされています。基幹学校は、実科学校やギムナジウムとは異なり、第二外国語の授業はほとんど実施されないのが特徴です。しかし、選択肢として第10学年（高等学校第1学年）を設置することも可能で、6年制として運営されることもあります。

卒業後の進路

卒業後の進路としては、ベルーフスシューレ（職業学校）へ進学することが一般的です。これらの学校では、職業に関連した理論教育が行われ、定時制の就学義務があります。また、会社や企業において技術を習得するデュアルシステムによる職業訓練も可能です。この訓練制度では、職業教育の初年度を全日制の基礎教育で過ごすことができます。

さらに、職業専門学校への進学も選択肢の一つです。これらの学校は、修業年限が1年以上で、全日制の職業教育を行います。基幹学校の卒業生は、職業上級学校または職業専門学校を卒業することで、専門大学への入学資格を得ることができます。

オーストリアにおける基幹学校

オーストリアでも基幹学校は存在し、教育の方向性はドイツと似ています。生徒たちは基幹学校を経て職業教育や専門学校へと進むことで、将来の職業や専門性を深めていきます。このように、基幹学校は与えられた教育課程を通して、学生たちの社会的および職業的な能力を向上させる役割を果たしています。

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