基督教会

基督教会（ディサイプルス）

基督教会は、19世紀初頭のアメリカで始まった「聖書復帰運動」を起源とする、ディサイプルス派の流れを汲むプロテスタントの団体です。1941年に日本基督教団に統合されたことで、教派としての活動は終了しましたが、その歴史と信仰は今日にも受け継がれています。

歴史的背景

ディサイプルス派は、複数の団体の合同と分離を経て形成されました。そのルーツは、長老派教会の牧師であったバートン・ストーンが、長老派教会から独立してケンタッキー州に設立したクリスチャン・チャーチに遡ります。同時期に、トマス・キャンベルは「教会は聖書に帰るべきであり、イエス・キリストの教会は一つである」と主張し、息子のアレグザンダーと共にブラッシュラン教会を設立しました。

1832年、ストーンとキャンベル親子の改革運動の方向性が一致し、両団体はディサイプルスとして合同し、運動を推進しました。1849年には全国大会を開催し、聖礼典を浸礼によるバプテスマと日々の聖餐式の2つと定めました。この一連の運動は「聖書復帰運動」または「バートン・キャンベル運動」と呼ばれています。

日本における展開

1875年、外国クリスチャン伝道協会 (FCMS) が設立され、海外宣教が開始されました。日本へは、ジョージ・T・スミス夫妻、チャールズ・E・ガースト夫妻が最初の宣教師として派遣され、1888年5月から秋田県を中心に伝道活動を開始しました。スミス夫人の死を記念して、秋田教会の会堂が建設されました。ガースト宣教師も日本で亡くなっています。現在の日本基督教団の東北地方の教会には、ディサイプルスの流れを汲む教会が多く存在します（秋田教会、新庄本町教会など）。合計53名の宣教師が来日し、秋田、山形、宮城、福島、東京、静岡などで教会を形成しました。

1892年には、米国留学中にディサイプルス派に改宗した石川角次郎が独立宣教師として帰国し、1893年にはハーヴェイ・H・ガイ博士が来日し、1903年に東京駒込に聖学院神学校（現・聖学院大学）を設立し、日本人伝道者の育成に尽力しました。

日本基督教団への統合とその後

1941年、日本基督教団成立時に、基督教会は会員数2662名、教会数20の教派として第三部で参加しました。しかし、翌年には部制が解消され、教派としての活動は停止されました。

戦後、1946年にFCMSは再び宣教師を派遣し、ヘンドリックスとK・C・ショーラックが来日しました。1947年には旧基督教会の年会にあたる協議会が組織されましたが、日本基督教団の信仰告白制定を前に、1954年に教派的活動を再び廃止することになりました。

現代の動き

2009年11月29日、聖書復帰運動200周年を記念して、同じ流れを汲む「ディサイプルス」「キリストの教会 (無楽器派)」「キリストの教会 (有楽器派)」が合同礼拝を開始し、一致を目指す動きが見られています。

参考文献

徳善義和、今橋朗『よくわかるキリスト教の教派』キリスト新聞社、1996年

関連項目

河合禎三

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