徳善義和

徳善義和

徳善義和（とくぜん よしかず、1932年3月29日 - 2023年1月3日）は、日本の著名な牧師であり、神学博士です。エキュメニズム（教会一致運動）の推進者として知られ、教会史研究の分野で多大な貢献をしました。ワルトブルクルーテル神学校から名誉[[神学博士]]号を授与され、ルーテル学院大学および日本ルーテル神学校の名誉教授を務めました。

生涯

東京府（現在の東京都）で生まれた徳善義和は、1954年に東京大学工学部を卒業後、神学の道に進みました。1960年には立教大学大学院文学研究科組織神学専攻博士課程を中退し、1957年に日本ルーテル神学校を卒業。卒業後は、日本ルーテル千葉教会、稔台教会で牧師として活動しました。

1964年からは、日本ルーテル神学大学（現在のルーテル学院大学）の専任教員として教鞭を執り、次世代の育成に尽力しました。その間、ドイツのハンブルク大学、ハイデルベルク大学に留学し、神学研究を深めました。

1972年、日本ルーテル神学大学の教授に就任。1985年には、新設されたルター研究所の所長として、ルター研究の発展に貢献しました。また、青山学院大学、東京女子大学、慶應義塾大学、立教大学、國學院大學、東京[[神学大学]]など、多くの大学で非常勤講師を務めました。国際的な活動も活発で、台湾、インド、アメリカ、ドイツなどで客員教授として教鞭をとりました。

エキュメニズム運動にも深く関わり、1994年より日本キリスト教協議会（NCC）の副議長、1997年からは議長を務めました。日本エキュメニカル協会の理事長としても、教派間の連携を促進しました。同協会では、エキュメニカル運動に貢献した人物にエキュメニカル功労賞を授与しています。2014年には、日本キリスト教文化協会よりキリスト教功労者として顕彰されました。

2023年1月3日、90歳で逝去されました。

業績

徳善義和は、教会史、特にマルティン・ルターの研究において、数多くの著作を発表しました。その著作は、一般読者から専門家まで幅広い層に読まれ、キリスト教理解を深める上で重要な役割を果たしています。

著書

キリスト教入門（聖文舎、1967年）
信仰入門（聖文舎、1967年）
神の乞食 ルター・その生と信仰（聖文舎、1972年）
アウグスブルク信仰告白の解説（聖文舎、1979年）
ルターと宗教改革辞典（教文館、1995年）
自由と愛に生きる『キリスト者の自由』全訳と吟味（教文館、1996年）
マルティン・ルター―ことばに生きた改革者（2012年、岩波新書）

訳書

ペーター・マンス『宗教改革とルターの生涯』（聖文舎、1983年）
ルター『ガラテヤ大講解』（上下、聖文舎、1985年-1986年）
ルター『ローマ書講義』（聖文舎、1991年）
ルター『イエス・キリストについて』（教文館、2010年）
ルター『キリスト者の自由 訳と注解』（教文館、2011年）

徳善義和の業績は、日本のキリスト教界におけるエキュメニズム運動の推進、神学研究の発展、そして次世代の育成に大きく貢献しました。その思想と行動は、今後も多くの人々に影響を与え続けるでしょう。

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