埼玉県第10区

埼玉県第10区について

埼玉県第10区は、日本の衆議院議員総選挙における選挙区の一つで、1994年に公職選挙法が改正されて設置されました。この選挙区には、東松山市、坂戸市、鶴ヶ島市、比企郡が含まれます。選挙区の設置に伴い、旧埼玉2区から分割されました。

歴史的背景

この地域は中選挙区制時代から強い保守的な支持基盤を持つことで知られ、特に東松山市出身の山口六郎次と山口敏夫親子は、長年にわたりこの地方の有力な政治家として活躍してきました。自民党はこの選挙区で強い影響力を持っており、特に1996年から2012年の第46回衆議院議員総選挙までは、山口泰明氏が連続して当選しました。

しかし、民主党の松崎哲久氏は、2005年の選挙から存在感を示し、2010年の第45回衆議院議員総選挙では民主党の躍進によってついに議席を獲得しました。それまで日本共産党は毎回候補を擁立していたものの、この選挙区で初めて共産空白区となった事例も特筆すべき点です。

近年の選挙動向

第46回衆議院議員総選挙以降、山口氏は連続当選を果たしてきましたが、第49回選挙の際には息子の山口晋氏が議席を引き継ぎました。息子の晋氏が初当選すると同時に、立憲民主党に所属する候補者を野党統一候補として争った坂本祐之輔氏が比例復活を果たすことはできませんでした。

投票結果の変遷

2021年の衆院選において、埼玉県第10区の当日有権者数は32万8163人でした。最終投票率は58.19%と、前回比で2.95%の増加を見せました。また、全国的な投票率は55.93%で、全体的に関心が高まりました。同様に、2017年の選挙では有権者数が33万1530人で投票率は55.24%、2014年では32万6406人で55.74%という結果でした。

近年、埼玉県第10区の選挙戦は自民党の影響が強いものの、民主党やその他の政党も地盤を固めようとしています。特に、投票率は年々変動を見せており、過去最高は2009年の70.05%となります。これは国政に対する関心や期待感を反映しているとも言えるでしょう。

まとめ

埼玉県第10区は、衆議院選挙における重要な選挙区であり、歴史的に自民党が占めてきた地盤がありますが、最近では野党の動きも注目されています。地元の政治の動向や選挙結果を通して、これからの方向性がどのように変わるのか注視していく必要があります。

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