堀内林平

堀内林平：台湾総督府官僚から東京市区長へ

堀内林平（ほりうち りんぺい、1887年1月11日 - 没年不詳）は、明治から昭和にかけて活躍した日本の官僚です。長野県小県郡青木村に生まれ、教育者としての道を歩み始めましたが、後に台湾総督府で地方行政に携わり、退官後は東京市の区長として都市行政に貢献しました。

教育者から官僚へ

堀内は1913年（大正2年）に東京高等師範学校を卒業後、長野県師範学校教諭として教鞭を執りました。その後、文部省大臣官房秘書課に勤務し、官僚としての基礎を築きました。1920年（大正9年）10月には高等試験行政科に合格し、本格的に官僚の道へと進みます。

台湾総督府での活躍

1921年（大正10年）、堀内は台湾総督府に入り、新竹州教育課長、台南州教育課長、同地方課長、同水利課長、台南市尹、高雄州内務部長といった要職を歴任しました。台湾での活動は、教育の普及、地方行政の円滑化、水利事業の推進など、多岐にわたりました。特に台南市尹としては、都市の発展に尽力しました。

東京市区長として

退官後、1933年（昭和8年）に堀内は東京市に入り、主事として駒込病院事務長、産業局庶務課長を歴任しました。その後、向島区長、大森区長と、東京市の区長を歴任し、都市行政に携わりました。区長としては、区民の生活向上や地域社会の発展に尽力しました。

人物像

堀内林平は、教育者としての経験を活かし、台湾総督府での地方行政、そして東京市区長としての都市行政に貢献した人物です。彼の経歴は、教育、地方行政、都市行政という多様な分野にまたがっており、その幅広い知識と経験が、それぞれの分野での活躍を支えたと言えるでしょう。

参考文献

秦郁彦編『日本官僚制総合事典1868-2000』第2版、東京大学出版会、2007年。
帝国秘密探偵社編『大衆人事録 第14版』帝国秘密探偵社、1943年。
人事興信所編『人事興信録 第11版（下）』人事興信所、1937年。
原幹次郎編『自治制度改正十周年紀念人物史』勤労と富源社、1931年。

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