堀本宜実

堀本 宜実の生涯と業績

堀本 宜実（ほりもと よしざね）は、1900年3月15日に愛媛県越智郡に生まれ、1978年6月27日に逝去した大正から昭和期の獣医師であり政治家です。本名は阿部宜実で、後に堀本家の養子となり、政治と獣医療の両分野でその名を知られるようになります。

学業とキャリアのスタート

彼は1918年に麻布獣医畜産専門学校（現在の麻布大学）を卒業し、立岩村で技術員及び獣医師として活動を開始しました。彼のキャリアはここから本格的にスタートし、地域の獣医療の発展に寄与しました。

地方政治活動

1930年9月から1938年1月まで立岩村長を務めた後、1939年7月から1940年12月まで北条町長を歴任しました。この期間中に彼は愛媛県議会議員としても活動し、1946年まで4期にわたって立憲民政党に所属しました。議会では倉敷紡績北条工場誘致などの地域振興に努め、農業や畜産業の発展にも力を入れました。

戦時と公職追放後の活動

彼は1940年12月には大政翼賛会愛媛県支部の庶務部長に就任しましたが、戦後の公職追放の対象となりました。1951年に追放が解除されると、再び自由党愛媛県支部の再建に尽力し、支部の幹事長として活動しました。

参議院議員への選出

1956年の参議院議員選挙で初当選し、その後も再選を果たして参議院議員として連続3期在任します。この間、参議院農林水産委員長や予算委員長を務めるなど、農業政策に特に力を入れていました。さらに、巧みな政策立案を行い、経済政策にも影響を与えました。

栄誉と晩年

1972年には秋の叙勲で勲一等瑞宝章を受賞し、国や地域への貢献を表彰されました。1974年の第10回通常選挙には出馬せず、政界を引退しました。彼の晩年には、全国農業会議所会長や日本獣医師会会長などの要職を務め、獣医療の分野でも重要な役割を果たしました。

1978年に78歳で亡くなった際には、死没日をもって従三位に叙されました。なお、彼の孫である堀本泰介は東京大学農学部の教授として獣医学を専攻しています。

受賞歴

堀本宜実は1975年に愛媛県功労賞を受賞し、その業績が地域社会に永遠に残ることとなりました。

以上のように、堀本宜実は獣医師としての枠を越え、地域社会や国政においても大きな足跡を残した名政治家でありました。彼の生涯は、愛媛県における発展の象徴でもあります。

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