堀江正彦

堀江正彦

堀江正彦氏は、1946年生まれの日本の外交官です。大阪大学経済学部を卒業後、アメリカのチューレイン大学で経済学修士号を取得。その後、大阪大学法学部も卒業し、1973年に外務省に入省しました。フランス国立行政学院（ENA）にも留学経験があります。

外交官としての経歴

堀江氏は、外務省入省後、経済局経済統合課を皮切りに、国際連合事務局での勤務、大臣官房での要職を経て、1989年には経済局国際機関第二課長に就任しました。その後、デンマーク、ケニアへの大使館勤務を経て、1995年には経済協力局技術協力課長、1996年には経済協力局政策課長を務めました。1998年には駐仏公使、2000年には博覧会国際事務局総会日本政府代表を歴任しています。

2002年には防衛庁防衛参事官（国際関係担当）に就任し、その後、2004年には駐カタール特命全権大使、2007年には駐マレーシア特命全権大使を務めました。2011年には特命全権大使（地球環境問題担当）として、地球環境問題に尽力。2012年に外務省を退官しました。

退官後の活動

退官後も堀江氏は、国際的な舞台で活躍を続けています。外務省参与（地球環境問題担当大使）として、また、明治大学研究・知財戦略機構特任教授、国際自然保護連合（IUCN）理事、筑波大学客員教授、京都大学特任教授、マレーシア工科大学特任教授など、教育・研究分野でも重要な役割を担っています。

また、国際連合「万人のための持続可能なエネルギー」諮問理事としても活動しており、特に富山市を「エネルギー効率改善モデル都市」として推薦するなど、エネルギー効率改善の推進に貢献しています。

マレーシアとの関係

マレーシア大使在任中には、日本式工学教育を行う大学設立に尽力し、「日本マレーシア国際工科院」（MJIIT）の設立に大きく貢献しました。この功績から、マレーシア工科大学の出版物では「MJIITの父」と称されています。東日本大震災時には、マレーシア政府と国民からの支援に感謝の意を表し、被災地の状況を説明するとともに、マレーシアからの温かいメッセージに心を動かされたと語っています。

地球環境問題への取り組み

地球環境問題担当大使としては、気候変動枠組条約締約国会議（COP）に5回連続で出席し、パリ協定の成立に貢献しました。

国際自然保護連合（IUCN）での活動

IUCN理事としては、シンガーソングライターのイルカさんにIUCNの歌の創作を依頼し、その普及にも尽力しました。

受章

2020年には、長年の功績が認められ、瑞宝中綬章を受章しました。

同期

堀江氏の同期には、河野雅治氏（駐伊大使、駐露大使）、塩尻孝二郎氏（EU大使、駐インドネシア大使）、天野万利氏（OECD事務次長）など、多くの著名な外交官がいます。

外部リンク

特別講義：堀江正彦駐マレーシア大使

堀江正彦氏は、その長年の外交官としての経験と、退官後も国際社会で活躍する姿を通じて、多岐にわたる分野で貢献を続けている人物と言えるでしょう。

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