報道30時間テレビとは？意味をやさしく解説

報道30時間テレビ

『報道30時間テレビ』は、1993年から1995年まで、毎年年末の12月30日から12月31日にかけてTBS系列で生放送された、およそ30時間におよぶ長時間の報道特別番組です。正式名称は『関口宏の報道30時間テレビ』であり、その名の通りジャーナリスト・タレントである関口宏氏が全体の総合司会を務めました。

番組の特色と構成

本番組は、それ以前に放送された『39時間テレビ』での経験を踏まえ、内容を「報道」ジャンルに特化するという方針を明確に打ち出しました。これにより、政治、経済、社会問題、災害、事件など、その年に起きた様々な出来事を深く掘り下げる企画が中心となりました。硬派な報道番組でありながら、年末の大型特別番組として、エンターテインメント要素も取り込んでいたのが特徴です。具体的には、12月30日の深夜には「全国高校ラグビー大会」のハイライト映像が放送され、また12月31日の夜には、TBSの看板番組である「輝く!日本レコード大賞」を生中継で内包していました。これにより、幅広い視聴者層に関心を持ってもらえるような番組構成が試みられていました。

主な企画内容

番組内では、その年のニュースや社会情勢を多角的に検証する様々な企画が展開されました。代表的なものとしては、その年の重要なスクープを振り返る「報道スクープ決定版」や、情報番組の役割や影響力を検証する「メディア最前線ワイドショーの全貌」などがありました。また、報道の裏側を伝える「スクープを飾ったカメラマンたち」や、日本の政治史をテレビの視点から捉え直す「テレビ自民党戦国史」といった企画も組まれました。さらに、全国各地からの中継を結ぶ「列島縦断中継」や、視聴者の意見を反映させる試みとして、クイズ番組『クイズ100人に聞きました』の形式を取り入れた「テレビ世論調査」なども実施されました。

出演者

総合司会は一貫して関口宏氏が担当しました。報道・情報番組に携わるTBSのアナウンサーやキャスターが担当司会者として脇を固め、各企画を進行しました。主な担当司会者には、三雲孝江氏、杉尾秀哉氏、久和ひとみ氏、浜尾朱美氏、田丸美寿々氏、阿川佐和子氏、栗山英樹氏らが名を連ねています。また、各コーナーのゲストには、そのテーマに関連する有識者やタレントなど、多彩な顔ぶれが登場しました。和田アキ子氏、山藤章二氏、大沢啓二氏、天野祐吉氏、石田純一氏、浜田幸一氏、高市早苗氏などがゲスト出演した記録があります。

各年の正式タイトル

3年間の放送において、正式タイトルには若干の変更がありました。

1993年: 『メディアが伝えた決定的瞬間!関口宏の報道30時間テレビ』
1994年: 『関口宏の報道30時間テレビ』
1995年: 『関口宏の報道30時間テレビ「メディアが伝えた決定的瞬間!」』

後継番組と影響

『報道30時間テレビ』の終了から長い年月を経た2011年12月25日、本番組の内容構成を踏襲した長時間報道特別番組『報道の日 2011 記憶と記録そして願い』が、同じくTBS系列で放送されました。この特番でも、関口宏氏が総合司会（第1部・第2部）を務めました。その後、2012年以降も毎年12月に『報道の日』として同様のコンセプトの長時間報道番組が放送されており、現在も関口氏が総合司会を務める形で続いています。このことから、『報道30時間テレビ』が、その後のTBSの年末長時間報道番組の礎となったと言えるでしょう。

製作著作はTBSです。

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