塔 (短歌結社)

短歌結社誌「塔」について

短歌結社「塔」は、1954年に創刊された月刊の短歌雑誌です。この雑誌は、アララギ系の一つとして位置づけられ、現在では約1100名の会員に支えられています。主宰は吉川宏志氏が務めており、選者には永田和宏、花山多佳子、栗木京子など、多様な顔ぶれが揃っています。

「塔」では、毎月の選歌欄に会員が10首以内の短歌を投稿することができます。選歌欄は「月集」や「作品」などに分かれており、特に「若葉集」は入会から1年間の新人会員向けのコーナーです。選者はその月ごとに輪番制で担当し、作品の評価に基づいてさらに選ばれた作品は「新樹集」や「百葉集」に掲載されます。また、過去には固定式の選者制度が採用されていましたが、1999年からこの輪番制に移行しました。

更に、塔短歌会は2010年から毎年「塔短歌会賞」と「塔新人賞」を設け、それぞれの会員がその成果を競っています。特に、比較的若手の歌人が多いため、1年おきに「十代・二十代歌人特集」が組まれることも特徴です。

歴史と変遷

「塔」の歴史は長く、1954年には高安国世が中心となって創刊されました。その後、1984年に高安が亡くなるまで、彼が主宰を務め、その後は永田和宏が2014年までその役割を引き継ぎました。1996年には、短歌結社として初となるホームページが開設され、1997年には創刊500号記念号が発行されました。

2004年には創刊50周年を祝う大会が開かれ、お祝いの気持ちを新たにしました。続く2005年からは「若葉集」がスタートし、新人の作品発表の場を提供しています。そして、2011年には初めての「塔短歌会賞」と「塔新人賞」の受賞が発表され、現在に至るまでこの取り組みは続いています。

近年の動き

2014年には「塔」の60周年を迎え、それを記念した大会や出版物が発行されました。主宰が永田和宏から吉川宏志へと交代し、さらなる発展が期待されています。2017年には一般社団法人としての位置づけを確立し、以降の活動を一層強化しています。

「塔」は常に新しい短歌を作り出す場として、多くの詩人に愛され続けており、今後もその活動は多岐にわたることでしょう。短歌という伝統的な文化を今の時代にどう生かすか、引き続き注目が集まりますとともに、新しい才能が花開く場でもあり続けることに期待が寄せられています。

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