塔倉山

塔倉山（とうのくらやま）

富山県中新川郡立山町にそびえる塔倉山は、標高730mの山です。白岩川の源流に位置し、特徴的な双耳峰の山容をしています。白岩川を挟んで来拝山と対峙しており、その姿は見る者を魅了します。

概要

塔倉山は、二つの頂を持つ双耳峰の山として知られています。三角点が設置されている西側の山頂は、特に展望が優れており、立山連峰をはじめ、鍬崎山、鉢伏山、西笠山、東笠山など、周囲の山々を一望することができます。西峰からわずか10分ほどの距離にある東峰もまた、優れた眺望を楽しむことができます。山頂からは、雄大な自然の景色を堪能でき、多くの登山者を惹きつけています。

山名の由来

山名の「塔」は、岩を意味しています。これは、白岩川に面してそびえ立つ岩塔のような露岩が、その名の由来となったとされています。この岩塔は、塔倉山の象徴的な存在であり、その独特の形状は、多くの登山者の記憶に残ります。

生態

塔倉山の中腹には、イワウチワの群落が広がっています。春には、ピンク色の可憐な花を咲かせ、登山者の目を楽しませます。このイワウチワの群落は、塔倉山の豊かな自然を象徴する存在となっています。

登山

1998年（平成10年）には、地元のボランティアメンバー約200名によって、長倉から南尾根沿いの登山道が整備されました。この登山道は、約1時間半で山頂に到達することができ、多くの登山者に利用されています。また、目桑からの登山道も存在し、こちらは林道塔倉線のイオクラ谷付近から入山します。

登山道について

長倉からの登山道は、比較的歩きやすく、初心者でも安心して登山を楽しむことができます。一方、目桑からの登山道は、多少のアップダウンがあり、より登山経験者向けと言えるでしょう。どちらのルートを選ぶにしても、事前にしっかりと準備をし、安全に登山を楽しむようにしましょう。

注意点

塔倉山は、標高はそれほど高くありませんが、山頂付近は風が強く吹くことがあります。また、天候が急変することもあるため、登山前には必ず天気予報を確認し、十分な装備を整えてから入山するようにしましょう。

参考文献

『富山県山名録』 桂書房
『富山の百山』 北日本新聞社

関連項目

* 立山町

塔倉山は、その美しい景観と、手軽に登山を楽しめる山として、地元の人々だけでなく、多くの登山者から愛されています。ぜひ一度、その魅力を体験してみてください。

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