塚本三

塚本三（つかもと ぞう）は、1889年4月21日に生まれ、1952年8月25日に没した、日本のジャーナリストであり政治家です。彼は公選制となって初めての名古屋市長として2期務めました。その経歴は、戦前の衆議院議員、名古屋市会議員など多岐にわたります。旧姓は井箟（いの）。

生い立ちと初期のキャリア

塚本は岐阜県土岐郡稲津村（現在の瑞浪市稲津町）の出身です。幼い頃に塚本竜三郎の養子となりました。稲津小学校、瑞浪高等小学校を卒業後、1907年に旧制名古屋中学校を卒業しています。

社会に出ると、日本陶器、森村組を経て、1920年2月に名古屋新聞の政治記者となりました。ジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせます。

政治家としての活動

1921年10月、塚本は名古屋市会議員に就任し、政界への足掛かりを築きました。1922年3月には名古屋新聞の編集長に就任し、ジャーナリズムの世界でも重要な役割を担います。しかし、1928年2月には名古屋新聞を退社し、政治家としての道を本格的に歩み始めます。

1937年、第20回衆議院議員総選挙で当選し、立憲民政党の衆議院議員となりました。1942年には名古屋市会議長に就任し、市政においても中心的な存在となります。

名古屋市長として

1947年、公選制となった名古屋市長選挙に立候補し、初当選を果たしました。1951年の市長選では、名古屋新聞の先輩にあたる小林橘川を僅差でかわし、再選を果たします。市民からの信頼も厚く、名古屋の発展に大きく貢献しました。

1952年5月には、第4代全国市長会会長に就任し、全国の都市の発展にも尽力しました。

晩年

多忙な日々を送る中で、塚本は胃潰瘍を再発させ、1952年8月3日から東区下竪杉町の市長公舎で療養生活を送ることとなりました。しかし、病状は回復せず、同年8月25日に63歳で死去しました。彼の死は、名古屋市民にとって大きな損失でした。

塚本三は、ジャーナリスト、政治家として、名古屋の発展に大きく貢献した人物として、その名が刻まれています。

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