塚田佳男

塚田佳男（つかだ よしお）は、1944年2月生まれの、声楽作品を専門とする伴奏ピアニストです。群馬県高崎市出身で、群馬県立高崎高等学校在学中の1961年には、高崎市歌の作曲部門で入選を果たしました。その後、東京藝術大学音楽学部声楽科を卒業し、伴奏ピアニストとしてのキャリアをスタートさせます。伴奏法を小林道夫に師事し、その腕を磨きました。

1968年、東京藝術大学大学院オペラ科の伴奏助手に就任。同時に二期会の研究生としても活動を開始。1969年には東京室内歌劇場のオペラ公演に出演し、その荒削りながらも雄大な演奏で注目を集めました。1970年には日本大学芸術学部音楽科の伴奏法講師に就任し、後進の指導にもあたりました。1975年にはドイツ・デトモルトへ留学し、1977年に帰国。1979年には再び東京藝術大学大学院の伴奏助手となり、畑中良輔教授の講座を担当しました。

1989年に大学を辞職しフリーランスとなると、1994年にはソプラノ歌手関定子のカーネギー・ホールでのコンサートで伴奏を務めました。また、NHK紅白歌合戦の伴奏者としても数多く出演するなど、国内外で幅広い演奏活動を展開しています。数々のCDリリースにも参加しており、その多くでピアノ伴奏を担当しています。また、歌手・高津佳（たかつ けい）としても複数のCDをリリースしており、多才な音楽家としての才能を発揮しています。

1996年には第19回上毛芸術奨励賞、1999年には歌曲伴奏者への贈られる第1回水谷達夫賞を受賞しています。

著書として、畑中良輔、黒沢弘光との共著で『日本名歌曲百選 詩の分析と解釈』（音楽之友社、1998年）と『日本名歌曲百選 詩の分析と解釈〈2〉』（音楽之友社、2002年）があります。

塚田佳男は、伴奏ピアニストとしての卓越した技術と、音楽に対する深い理解に基づいた演奏で、多くの音楽家から信頼を得ています。また、その幅広い活動は、日本の音楽界に大きな貢献をしています。

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