塚田美津代

塚田 美津代（つかだ みつよ）

1953年12月20日に福井県で生まれた塚田美津代は、長年にわたり日本の映像界で活動を続ける実力派女優です。現在はinfiniに所属していますが、過去にはアルファセレクションにも籍を置いていました。

人物像とユニークな経歴

塚田氏は身長166cm、体重52kgというプロフィールを持っています。俳優としての身体的な特徴に加え、その多彩な趣味・特技は特筆に値します。弓道は四段の腕前を持ち、その他にも水泳、着付け、英会話と幅広い分野に精通しています。さらに、驚くべきことに薬剤師免許も取得しており、これは俳優としては非常に珍しい経歴と言えるでしょう。これらの多角的な才能や経験が、彼女の演じる役柄に深みを与えているのかもしれません。

多岐にわたる出演作品

塚田美津代氏のキャリアは、テレビドラマ、映画、CM、MV、WEB、ラジオドラマと多岐にわたります。特にテレビドラマへの出演は数多く、様々な局やジャンルの作品でその顔を見せています。

NHKの作品には多数出演しており、ドラマ人間模様『シャツの店』（1986年）やNHK子どもパビリオン『満の夏休み日記』（1990年）、金曜時代劇『十時半睡事件帖』（1995年）など、時代劇から現代劇、さらには子ども向け番組まで幅広く登場しました。中でも、大河ドラマには『武蔵 MUSASHI』（2003年）で尼僧役、『義経』（2005年）で徳子の乳母役、『篤姫』（2008年）で御伽役と、異なる時代の重要な役柄で出演しており、歴史ドラマにおける存在感を示しています。また、土曜ドラマ『上海タイフーン』（2008年）や『坂の上の雲』（2009年）にも出演しています。

民放各局のドラマでも精力的に活動しています。日本テレビでは水曜ドラマ『ヒガンバナ〜警視庁捜査七課〜』や土曜ドラマ『怪盗 山猫』（2016年）など、現代の事件ものやエンターテインメント作品に出演。TBSでは愛の劇場『銀座まんまんなか!』（2003年）、日曜劇場『オレンジデイズ』（2004年）、金曜ドラマ『嫌われ松子の一生』（2006年）、『なるようになるさ。』（2014年）、『コウノドリ』（2017年）など、様々な時間帯やジャンルのドラマに出演し、特に家族や社会生活を描いた作品で存在感を発揮しています。月曜ミステリー劇場や月曜ゴールデン枠のサスペンスドラマへの出演も多く、『弁護士 朝吹里矢子3』（2003年）や『西村京太郎サスペンス 十津川警部シリーズ38』（2007年）など、数々の難事件に関わる人物を演じています。

フジテレビ系列でも多方面に活躍しており、金曜エンタテインメント枠の『十津川警部夫人の旅情殺人推理1』（2003年）や『やがて来る日のために』（2005年）といった二時間ドラマのほか、『牡丹と薔薇』（2004年）や『愛の迷宮』（2007年）のような昼ドラ、『西遊記』（2006年）、『オトナの土ドラ / とげ 小市民 倉永晴之の逆襲』（2016年）、『民衆の敵〜世の中、おかしくないですか!?〜』（2017年）、さらには『罠の戦争』（2023年）、『マウンテンドクター』（2024年）といった近年の話題作にもコンスタントに出演しています。

テレビ朝日では、初期の『特捜最前線』（1979年）から始まり、『スカイハイ』（2003年）、『仮面ライダーカブト』（2006年）といったジャンル色の強い作品、土曜ワイド劇場の『法医学教室の事件ファイル23』（2006年）や『弁護士・茜沢翔子の人生相談承ります!』（2008年）などのサスペンスに出演。特に人気シリーズである『相棒』には、2006年、2017年、2019年と複数回ゲスト出演し、異なる役柄で作品世界に深みを与えています。また、近年の作品として木曜ドラマ『ハヤブサ消防団』（2023年）、土曜ナイトドラマ『泥濘の食卓』（2023年）、そして朝日放送テレビ制作の『素晴らしき哉、先生!』第5話（2024年）にも出演しています。

テレビ東京でも、『ザ・スーパーガール』（1979年）から始まり、『女と愛とミステリー / 女の中の二つの顔』（2004年）、『Pinkの遺伝子』（2005年）、『週刊 赤川次郎』（2007年）、ドラマホリック!『レンタルなんもしない人』（2020年）など、多様なドラマに出演しています。東名阪ネット6制作の『イヌゴエ』（2006年）にも参加。

WOWOWの作品では、ドラマW『尋ね人』（2012年）で許嫁の母役、連続ドラマW『湊かなえ「落日」』（2023年）で香の祖母役を演じるなど、質の高いドラマシリーズでも存在感を発揮しています。NHK BS9の『焼け跡のホームランボール』（2002年）にも出演歴があります。

テレビ番組では、NHKの『総合診療医ドクターG』に複数回出演し、患者やその関係者を演じることで病気や医療を描くドラマパートに貢献しています。朝日放送テレビの『大人のしがらみ劇場 / 絶体絶命アンサー「二人目の担当医」』（2016年）にも出演。

映画の世界でも多数の作品に参加しています。『アンテナ』（2004年）での霊能者役、『地下鉄に乗って』（2006年）での女中役など、個性的な役柄で強い印象を残しました。是枝裕和監督作品『誰も知らない』（2004年）や、『欲望』（2005年）での図書館司書役、『残穢 -住んではいけない部屋-』（2016年）での高野トシヱ役など、話題作やジャンル映画への出演も豊富です。近年では『トーキョー・サンライズ』（2023年）にも出演しています。

さらに、活動は映像作品にとどまらず、味の素や花王、デイリーヤマザキ、サントリーなどのCMにも出演し、企業や商品のイメージを伝える役割も担っています。小詠〜coyomi〜の楽曲「LOVE & peace」（2015年）のMVや、WEBコンテンツ『俺の宴』（2022年）への出演、そしてNHK-FM放送のFMシアター『不思議の城のかの子』（2016年）でのラジオドラマ出演と、様々なメディアを通じてその演技を披露しています。

長年にわたり日本の映像・舞台界で地道かつ確かな活動を続けてきた塚田美津代氏。その多彩な経歴と幅広い役柄への適応力は、今後も多くの作品にとって欠かせない存在であり続けるでしょう。

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