増毛港

増毛港（ましけこう）について

増毛港は、北海道の増毛郡増毛町に位置する地域港湾です。この港は、増毛町が管理しており、周辺地域の生活や産業を支える重要な役割を担っています。特に、増毛町で採掘される石材をはじめとする貨物の積出し拠点としての機能や、漁業を基盤とした水産加工業との連携による活況を見せています。

港湾施設の概要

増毛港には、さまざまな港湾施設が整備されています。主な外かく施設には、北防波堤や中防波堤、東防波堤、さらには防波堤や第1船溜防波堤、新中歌波除堤などがあり、波の影響を軽減する役割を果たしています。また、けい留施設には中央ふ頭、船溜、ノールマリーナましけ、新中歌船揚場があり、価値ある交通拠点として機能しています。

歴史的背景

増毛港の歴史は1706年にさかのぼります。この年、松前藩の士族・下国家が「マシケ領」を知行したことから、和人の定住が始まりました。1751年、松前の商人・村山伝兵衛がマシケ場所の経営を請け負い、交易活動をスタートさせました。これにより、港の基盤が整っていきました。

幕末には、ロシアに対抗するために北方警衛の拠点として、津軽藩の越冬元陣屋や秋田藩の元陣屋が設置されました。明治時代に入ると、「渡航者上陸港」に指定され、北海道への移住者の玄関とされるようになります。様々な航路が開設され、小樽や焼尻、利尻、礼文、宗谷とを結ぶ船便が運行されていました。

1900年からは増毛港の本格的な建設に向けた運動が展開され、1909年には「第26帝国議会」で築港が決定されました。しかし、改修作業には苦労が伴い、突風や激浪による事故がありました。以後、町の費用によって新たな漁港の建設が検討され、地域の漁業の重要な基盤が築かれていきました。

現代の増毛港

1933年には山本徳次郎が運営する山本汽船部が増毛-雄冬間の定期航路を開設し、1957年には「雄冬海運」が設立されましたが、1992年に定期便は廃止されました。1989年には運輸省による「マリンタウンプロジェクト」の一環として、ノールマリーナましけが開業しました。

年表と重要な出来事

• - 1706年（宝永3年）：松前藩士・下国家が「マシケ領」を知行。
• - 1751年（宝暦元年）：商人・村山伝兵衛による交易開始。
• - 1953年（昭和28年）：増毛港が「地方港湾」に指定され、港湾管理者となる。
• - 1994年（平成06年）：ノールマリーナましけのオープン。

このような歴史を経て、増毛港は今日でも地域の生活と産業を支える拠点として、多くの船舶や漁業が行われています。

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