増田敏二

増田敏二（1915年8月14日 - 1980年10月26日）は、日本の将棋棋士です。六段の称号を持ち、棋士番号は55番でした。東京府（現在の東京都）に生まれ、後に大阪に移り住み、関西を拠点に活躍しました。師匠は岡崎史明八段です。

増田の棋士人生は、戦後の将棋界の変革期と重なります。順位戦が開始された第4期（1949年度）には、当時二段であった増田は、東西のC級乙組に出場しました。この組には三段以下の棋士がわずか4名しか参加しておらず、増田はその一人でした。他の参加者には、清野静男三段、浅沼一二段、神田鎮雄三段といった面々が名を連ねています。

この順位戦での活躍が認められ、増田は四段に昇段。1950年1月1日付けで正式にプロ棋士となりました。これは、彼の将棋界における大きな飛躍を意味する出来事でした。その後も順調に昇段を重ね、1951年には五段に昇段します。順位戦では8年間、安定した成績を収め、勝ち越しや五分五分の成績を維持しました。しかし、9年目に入ると成績が低迷し始めます。

増田は、予備クラスで指すことを良しとせず、42歳という比較的若い年齢で1958年に引退という決断を下しました。これは、彼自身の将棋に対する強いプライドと、高いレベルでの勝負へのこだわりがあったからではないかと推測されます。その後も将棋界に携わり続け、1973年には六段に昇段しました。

1980年、脳軟化症のため65歳で逝去しました。彼の死は、将棋界に大きな悲しみをもたらしました。増田の棋士人生は、短いながらも華々しく、そして潔いものでした。戦後の激動期において、プロ棋士としての実力と、自身の信念を貫き通した生き様は、後世の棋士たちに大きな影響を与えたと言えるでしょう。

彼の主な成績や在籍クラスといった詳細なデータは、残念ながら現時点では十分な情報がありません。しかし、彼の棋歴や昇段履歴、そして引退の経緯を知ることで、増田敏二という棋士の人となり、そしてその時代背景を垣間見ることができるでしょう。日本将棋連盟の棋士データベースなど、更なる情報を参照することで、より詳細な理解が得られるかもしれません。

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