壁牌

壁牌（ピーパイ）についての詳細

壁牌とは、麻雀で用いる牌の一つで、ゲームの各局が始まる際に卓上に配置されます。この壁牌は、一般に「山」または「牌山」とも称されますが、狭義には王牌を除いた牌のことを指します。プレイヤーたちはこの壁牌から配牌や自摸を行います。

壁牌の準備過程

麻雀を開始するためには、まず全ての牌を裏向きにして混ぜる作業から始まります。この過程は「洗牌（シーパイ）」と呼ばれ、トランプのシャッフルに相当します。洗牌の際には、牌同士がぶつかり合う音が響き、特有の「ジャラジャラ」という音が楽しめます。この音はイカサマ防止のためにも重要で、牌を裏返して行うことが原則です。

特に中国では、洗牌の音が縁起が良いと信じられ、葬式の際に麻雀を行う習慣も存在します。洗牌が終了した後、次に行うのが「砌牌（チーパイ）」です。この工程では、136枚の牌を使って、各プレイヤーの前に34枚ずつ並べます。この34枚は17枚ずつの2段に重ねられ、これを幢（トン）と呼びます。つまり、プレイヤーの前には17トンの状態で牌が整えられます。この特別な並べ方を「井桁積み」といいます。

開門の手続き

砌牌の後、東家（親となるプレイヤー）はサイコロを2つ振ります。その結果、サイコロの目に基づいて、親の前の壁牌から所定のトン数を切り離す作業を行います。この手続きを「開門（カイメン）」と呼び、切り離されたトン数の左側から配牌が行われます。これにより、壁牌は時計回りに減少していき、プレイヤーたちはその中から牌を取得する形となります。

王牌（ワンパイ）について

開門によって切り離された右側のトンから、さらに7トン、合計で14枚の牌が「王牌」として残されます。開門時には、開門位置から数えた3トン目の上段の牌がドラ表示牌として表向きになります。基本的に、王牌は槓が行われた際や嶺上牌が取得された時を除き、他の牌からは獲得されることはありません。また、槓が行われる度に、瑞上牌が減っていくため、手元の牌がすべて消費されると流局となります。

日本の麻雀ルールでは、初期状態で王牌は嶺上牌4枚とドラ表示牌10枚の構成となっています。このため、槓によって数が変動することがあります。このように、区域設定により牌の偶然性が高まり、ゲームに戦略的な深みを与えています。歴史的には、王牌はドラの概念が導入される以前から存在しており、その後のルール変更の影響を受けつつも、麻雀の楽しみ方の一つとして重要な役割を果たし続けています。

まとめ

壁牌は麻雀において欠かせない存在であり、その準備段階や役割を理解することで、ゲームをより楽しむことができます。プレイヤーたちは壁牌を介して牌を取得し、戦略を練り、勝利を目指します。

もう一度検索