配牌

配牌（はいぱい）とは

麻雀において、局の開始時に各プレイヤーが牌を取得する行為、および、それによって取得された牌（手牌）のことを指します。配牌は、その後のゲーム展開を大きく左右する重要な要素であり、良い配牌を得ることは勝利への第一歩となります。ここでは、配牌の手順から、配牌時に起こりがちなトラブル、全自動卓の種類による違い、開門位置の決定方法、そして配牌の良し悪しについて詳しく解説します。

配牌の手順

手積みの場合

1. 洗牌: 前の局が終了後、次の局の牌山を積む前に、すべての牌を裏向きにして混ぜ合わせます。洗牌は、偶然性を高め、特定のプレイヤーが有利になることを防ぐために行われます。
2. 築牌: 洗牌後、牌を各プレイヤーが72牌ずつ、2段に積み上げます。これが牌山となります。
3. 開門: 親がサイコロを2つ振り、出目の合計によって開門位置を決定します。開門位置は、牌山から配牌を開始する場所を示します。
4. 配牌: 親から順に、サイコロの目によって決まった場所から2幢（4枚）ずつ、時計回りに3回牌を取得します。その後、親はさらに2枚（チョンチョン）を取得し、子（親以外のプレイヤー）は1枚ずつ取得します。これで、親は14枚、子は13枚の手牌を得ます。

全自動卓の場合

1. セット: 前の局の牌が卓内に取り込まれた後、セットボタンを押します。これにより、自動的に牌が洗われ、積み上げられます。
2. 開門: 親がサイコロボタンを押して、開門位置を決定します。
3. 配牌: 自動的に各プレイヤーの手元に牌が配られます。

配牌に関する留意事項

ノコ: 全自動卓では、出目が大きい場合に、牌山を右からではなく左から数えることがあります。例えば、出目12の場合、「3ノコ」（3幢残し）と呼びます。
嶺上牌: ドラ表示牌をめくる際、嶺上牌（リンシャンハイ）がこぼれないように、先に下段に降ろしておくのがマナーです。

配牌時のトラブルと対応

開門位置の間違い: 修復可能な場合は、牌を戻してやり直します。困難な場合は、積み込みからやり直すこともあります。
ドラをめくる位置の間違い: 槓ドラが分かってしまった場合は、配牌をやり直すことがあります。
九種九牌: 九種九牌が認められないルールで九種九牌を宣言した場合、和了放棄となるか、チョンボ（反則行為）として扱われることがあります。
少牌・多牌: 親がチョンチョンを取り忘れたり、余分にツモったりした場合、和了放棄やチョンボとなることがあります。状況に応じて、牌を戻したり、局をやり直したりすることもあります。

配牌完了型全自動卓

配牌完了型全自動卓は、牌山だけでなく、各プレイヤーの手牌も自動で配られるため、配牌の手間が大幅に省けます。ただし、親は第一ツモを忘れずに取る必要があります。

第一ツモ忘れの救済措置

親が第一ツモを忘れた場合、南家がツモる前であれば、第一ツモを取得できます。南家が既にツモっている場合は、南家のツモ牌を受け取るなどの救済措置が取られることがあります。

開門位置決定方法：一度振りと二度振り

サイコロを一度振るか二度振るかは、ルールによって異なります。二度振りの場合、イカサマ（積み込み）対策になると言われていましたが、全自動卓の普及により、現在では一度振りが一般的です。

パッコロ

パッコロは、麻雀専用の正12面体サイコロで、東南西北と1から12までの数字が彫られています。主に三人麻雀で使用されます。

配牌の良し悪し

配牌の組み合わせは約102億通りあり、平均値は4向聴（テンパイまで4つ牌を入れ替える必要がある状態）と言われています。配牌が良いとは、和了の可能性が高い、または高得点が期待できる状態を指します。

配牌に関連のある役

天和（テンホー）
地和（チーホー）
人和（レンホー）
ダブル立直（ダブルリーチ）

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