士道館

士道館について

士道館（しどうかん）は、1978年に設立された空手団体で、静岡県伊東市に本部を置いています。正式名称は世界空手道連盟 士道館（せかいからてどうれんめい しどうかん）で、現在では日本を含む約70か国に支部を持ち、空手界における重要な存在となっています。

歴史的背景

士道館は、かつて極真会館に在籍していた添野義二によって設立されました。彼はオープントーナメント全日本空手道選手権大会で2位になるなどの実績を持ち、「城西の虎」として知られています。士道館では空手に加えて、キックボクシングや総合格闘技も教えており、様々な格闘技に対応した教育が行われています。

特徴と試合ルール

士道館は、顔面攻撃や組み技に重点を置いた空手団体で、試合ではフルコンタクトルールを採用しています。このルールでは、グローブ空手における掴み技や関節技、絞め技、さらには寝技も許可されています。制約が少ないため、士道館の試合ルールは国によっては「フルコンタクト空手ルール」として認識されています。

海外展開

現代の士道館は、国内外に多くの支部を構え、その活動は国際的な規模に達しています。特にヨーロッパやアメリカなどの国々で士道館の活動が広がっており、海外の選手も士道館のルールで競技を行っています。このため、士道館は世界的に認知される空手団体となっています。

大会とイベント

毎年開催される主な大会として「全日本空手道選手権大会」や「関東空手道選手権大会」があり、特に若い選手が集まる「全国少年少女空手道大会」も積極的に行われています。これらの大会では初心者から上級者まで広い層が出場し、競技を通じた交流が図られています。

空手部門とキックボクシング部門

士道館の施設では、空手道場とキックボクシングジムが併設されており、両方の活動に参加することが可能です。これにより、空手からキックボクシングへと転向したい選手もスムーズに技術を習得できます。このように、士道館は各種格闘技の技術をトータルに学べる環境を提供しています。

著名な選手たち

士道館には、数多くの著名な選手が在籍していました。松田利彦や内藤武、上田健次など、各種リングで名を馳せた選手たちが士道館でスキルを磨いてきました。また、プロレスラーとしても名を馳せた選手たちが士道館にルーツを持っており、その影響力は多岐にわたります。

組織と役員

士道館には多くの役員が在籍しており、添野義二が総帥を務めています。二代目館長には大久保義家が任命されており、各種会合や運営の中枢を担っているのが特徴です。こうした組織的な支えを通じて、士道館は長年にわたり空手界に貢献し続けています。

分裂の歴史

2013年には、橋本道場を含む橋本派が独立し、新しい連盟「ジャパン・キックボクシング・イノベーション」を設立しました。しかし、士道館としての活動は続いており、その後も様々な試みを通じて成長を続けています。

士道館は、スパルタ的なトレーニングだけでなく、より多様な選手たちのニーズに応える空手団体として、今後も発展を期待されている存在です。

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