添野義二

添野義二の生涯と空手界への貢献

添野義二（そえの よしじ）は1947年に埼玉県所沢市に生まれ、空手とキックボクシングの世界でその名を馳せた著名な武道家です。彼は士道館九段の空手家であり、キックボクシングジムとして「そえのジム」を運営し、世界空手道連盟士道館の館長をも務めています。極真会館に入門し、城西の虎や極真の猛虎と呼ばれるようになるまで、若き日の彼は多くの師範や先輩方に指導を受け、技術を磨いていきました。

早期のキャリア

1964年、17歳で極真会館に入門した添野は、特に館長である大山倍達から強い影響を受けました。この道場において、彼は数々の技術を習得し、1967年には黒帯を取得しました。その後、城西大学に進学し、大学の空手道部を極真会館傘下に変更。彼の先輩には、後の有名な武道家や俳優たちが名を連ねていました。

キックボクシングの挑戦

1969年、添野はキックボクシングに挑戦します。彼は極真ジム所属として、ワールドキックボクシングに参戦。注目のデビュー戦では、ムエタイ選手に惜敗したものの、その試合は彼にとっての名声を築くための第一歩となりました。キックボクシングでの成績は、彼自身の言葉によれば9勝2敗の記録ですが、西の月刊ゴング誌では異なる報告もされました。彼のスタイルは、相手に打たせながら自分も打つという、力強く積極的なもので、多くの戦いで激しい打撃戦を繰り広げました。

しかしそのスタイルは故に体へのダメージも大きく、医師から脳波に異常が見られると診断された彼は、やむを得ずキックボクシングの引退を決断します。1954年には第1回オープントーナメント全日本空手道選手権大会に出場し、準優勝の輝かしい成績を収めました。その後も全日本選手権に出場し続けますが、1972年の大会を境に選手権からの引退を選びます。

士道館の設立とその後

1980年代に入り、添野は極真会館から除名処分を受けましたが、これは刑事事件と関係があるとされ、大山倍達との関係が影響していたと噂されています。その後、彼は新しい格闘技団体「新格闘術士道館」を設立し、世界空手道連盟を共同で立ち上げるなど、武道界での活動を続けました。

添野義二は、空手バカ一代にも登場するなど、映像メディアにもその名を残しています。また、彼の教え子たちは後にプロレスや他の武道にも進出し、影響を与えています。

プライベートと人間関係

添野はマイケル・ジャクソンとの交流もあり、彼に名誉五段を授けるなど国際的な友好関係を築いていました。その後、添野の人間関係や当時の極真との確執に関するエピソードも多く語られていますが、彼の武道に対する情熱と献身は不変でした。晩年の大山倍達との関係も気になるところですが、彼は大山の影響を受けつつも、自身の道を貫いていったことは間違いありません。添野義二の生涯は、空手界において確かな足跡を残し、多くの人々に影響を与え続けています。

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