壽法寺

是心山 壽法寺

大阪市天王寺区にある浄土宗の寺院、是心山壽法寺（ぜしんざん じゅほうじ）。一般的には「寿法寺」と表記されることも多い。本尊は阿弥陀如来。

歴史

寺伝によれば、1691年（元禄4年）に筑後善導寺の住職であった信誉恵秀（しんよえしゅう）が建立した庵が起源とされる。1698年（元禄11年）、廣誉普照（こうよふしょう）が寺院建立を志し常念仏を始めた。日野屋利兵衛が土地を寄進し、寺が建立された。山号は日野屋利兵衛の法名から、寺号は妻の法名にちなみ、是心山壽法寺と名付けられた。1699年から1703年（元禄12年から16年）にかけては、春日屋九兵衛や塩屋孫左衛門らの尽力により、複数の堂宇が建てられた。

本尊の阿弥陀如来像は、第3代天台座主・圓仁（慈覚大師）の作と伝えられている。

かつては、現在の天王寺区役所付近まで広がっていた毘沙門池のほとりに位置し、紅葉の名所として知られていた。江戸時代末期に描かれた錦絵『浪花百景』にもその風景が描かれている。しかし、毘沙門池は明治末から大正末にかけて全て埋め立てられ、当時の面影を伝えるのは、通称「もみじ寺」と呼ばれる壽法寺のみとなった。

1887年（明治20年）には、大阪事件関係者の慰霊祭が執り行われ、慰霊碑が建立された。この慰霊碑は、1995年（平成7年）に再建されている。

芸人との関わり

壽法寺には、桂文三（2〜4代）、三遊亭圓馬（2代、3代）、笑福亭松鶴（歴代）など、多くの落語家やその他の芸人の墓所がある。

六十六部廻国供養塔

この供養塔は、巡礼者との結縁を記念して建立されたもので、1711年（宝永8年）2月8日の銘を持つ。大阪市内に現存する約30基の同種の塔の中でも、最も古く、かつ最大の規模を誇る。2005年（平成17年）に大阪市指定文化財に指定された。

周辺施設

• - 天王寺公園
• - 慶沢園
• - 大阪市立美術館
• - 茶臼山古墳

関連事項

• - 金戒光明寺 - 壽法寺の本山。

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