夕暮 (初春型駆逐艦)

夕暮（ゆうぐれ/ゆふぐれ）

夕暮は、日本海軍で運用された駆逐艦であり、初春型駆逐艦に属した6番艦であった。艦は1935年に竣工し、太平洋戦争において多くの戦闘に参加したが、最終的には沈没に至った。

建造と艦歴

夕暮は1933年に舞鶴で起工され、1935年に竣工した。初めは神風型駆逐艦として名付けられ、後に有明型駆逐艦に類別変更された経歴を持つ。この艦の設計は当初は魚雷発射管が多かったが、運用実績を踏まえた改修によって魚雷発射管の数は減少し、艦舶の全幅も変更された。特に、夕暮は二枚舵を装備していたが、その後の運用試験でその効果が疑問視され、一枚舵に変更された。

太平洋戦争への参加

夕暮は、太平洋戦争開戦後、第一水雷戦隊に所属し、数多くの重要な作戦に参加した。アンボン攻略作戦やポートダーウィン攻撃、さらには珊瑚海海戦やミッドウェー海戦など多岐にわたる戦闘に従事した。また、ガダルカナルへの輸送任務やソロモン諸島海戦でも活躍した。夕暮は戦時中、特に駆逐艦としての役割を果たしながら多くの艦隊と連携を取り、作戦を展開していった。

しかし、1943年7月20日、コロンバンガラ島近海の戦闘中に、重巡洋艦部隊と行動していた夕暮は夜間の空襲に遭遇し、清波とともに撃沈された。これはニュージョージア島の戦いの一環として捉えられ、夕暮の沈没は多くの乗組員の命を奪った。

沈没とその後

夕暮の最後は、連合軍の雷撃機による攻撃であり、艦は沈没に至る。その後、夕暮の乗員は全員戦死し、艦名は海上自衛隊の護衛艦「ゆうぐれ」に引き継がれる形となった。

歴代艦長

夕暮の艦長は戦時中に何度か交代しており、最初の艤装員長安武史郎少佐をはじめ、多くの指揮官がこの艦を指揮した。特に加茂喜代之少佐は最後まで艦長を務め、戦没するまで夕暮を指揮していた。

結論

夕暮は日本海軍の歴史において重要な役割を果たした艦艇であり、その活躍は太平洋戦争の激闘の中でも特筆されるものであった。その歴史は艦隊戦や護衛任務など多くの面で、戦局に影響を与え、多くの乗組員がその任務に勇敢に従事したことが記憶に残る。

艦は1943年に沈没し、その悲劇的な結末は戦争の厳しさを物語っている。

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