外務省外交史料館

外務省外交史料館は、1971年4月15日に開館した、外務省大臣官房総務課に属する公文書館です。この施設は、日本の外交に関する重要な記録を管理、保存、展示、公開することを目的としています。

所蔵史料

史料館には、明治時代から現代に至るまでの膨大な外交記録が所蔵されています。これらの記録は、大きく分けて明治・大正期（旧記録）、第二次世界大戦を挟んだ昭和戦前期（新記録）、そして昭和戦後期（戦後記録）に分類されます。

明治・大正期の記録: 政治、条約、通商など全8門に分類されています。
昭和戦前期の記録: 政治・外交、条約、経済など全16門に分類され、4万冊を超えるファイル（通称「青ファイル」）に収められています。
戦後記録（外交記録公開文書）: 1976年から公開されており、マイクロフィルムやCD-ROMで閲覧できます。

その他、幕末外交研究の重要資料である『通信全覧』『続通信全覧』、幕末からサンフランシスコ平和条約までの条約書、国書・親書、吉田茂元総理関係資料（書簡、書、写真等）、議会資料、外務省茗荷谷研修所旧蔵記録、歴史的価値のある開示文書（写し）、個人文書、書簡類なども所蔵しています。

閲覧室では、「外務省外交史料館利用規則」に基づき、身分証明書を提示することで、戦前・戦後期の外務省記録（外交記録）を閲覧できます。

展示室

2024年4月8日、麻布台ヒルズ森JPタワー5階に新しい展示室がオープンしました。これは、飯倉公館の史料館が老朽化したことに伴い、従来の展示物を移転・公開したものです。展示室の利用は無料です。

なお、旧来の史料館は引き続き存続し、外交に関する史料を保管するアーカイブとして利用されます。

概要

開館時間: 10:00～17:30
休館日: 土曜・日曜、国民の祝祭日、年末年始（12月28日～翌1月4日）、および臨時の休館日として公示された日

別館

別館は、吉田茂記念事業財団（後に財団法人吉田茂国際基金として解散）の寄贈により建設され、1988年7月に開館しました。別館には展示室と収蔵庫があり、幕末以来の外交文書や吉田茂関連資料の常設展示のほか、特別展示も開催されています。

その他

史料館は、『日本外交文書』や『外交史料館報』（年刊）の刊行、講演会なども行っています。

関連情報

関連項目: 栗原健、佐藤優、白石仁章、日本の公文書館一覧
* 外部リンク: 外務省外交史料館, 外務省外交史料館 - artscape, 外務省外交史料館 - インターネットミュージアム, 『外務省外交史料館』 - コトバンク

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