外山光輔

外山光輔（とやま みつすけ／みつつね）

外山光輔は、幕末の激動期を生きた公家であり、外山家の8代目当主として知られています。

生涯

外山光輔は、山城国京都（現在の京都府）にて、勘解由次官を務めた外山光親の次男として生まれました。嘉永5年3月12日（1852年4月30日）に元服し、昇殿を許されて宮内大輔に任じられるなど、順調な молодость を送りました。

明治維新後、明治3年4月（1870年5月）には東京へ移り、皇居内番参勤を命じられますが、同年7月には辞任して京都へ戻ります。新政府の政策、特に王政復古後の物価高騰や政府高官の洋風化に強い不満を抱き、国政への参画を願い出るも受け入れられませんでした。同志である愛宕通旭と連携し、政権の刷新を画策し同志を募ります。

しかし、明治4年3月6日（1871年4月25日）に京都で挙兵の密議を行ったことが発覚し、同志21名と共に捕縛されるという事態に陥ります（二卿事件）。そして、同年12月3日、自尽を命じられ、その生涯を閉じました。

系譜

父：外山光親
母：不詳
妻：不詳
男子：外山光曁（子爵）

人物像

外山光輔は、時代の変化に敏感であり、旧体制からの移行期における矛盾や問題点を鋭く認識していました。しかし、その改革への情熱は、結果として悲劇的な結末を迎えることとなりました。二卿事件は、明治初期の政治状況や社会の変動を象徴する出来事として、歴史に名を刻んでいます。

参考文献

大植四郎編『明治過去帳』新訂初版、東京美術、1971年（原著私家版1935年）。
日本歴史学会編『明治維新人名辞典』吉川弘文館、1981年。
霞会館華族家系大成編輯委員会『平成新修旧華族家系大成』下巻、霞会館、1996年。
宮地正人・佐藤能丸・櫻井良樹編『明治時代史大辞典 第二巻』吉川弘文館、2012年。
『外山家譜』1875年。東京大学史料編纂所所蔵。

関連項目

外山家

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