多湖實夫

多湖 實夫について

多湖 實夫（たご じつお）は、1898年6月16日生まれの日本の内務官僚および実業家であり、1985年5月11日に逝去しました。彼は、官選山梨県知事や学校法人愛知医科大学の理事長、さらにはワシントンホテルの社長など、多岐にわたる役職を経験した人物として知られています。彼の人生は、政治だけでなく実業の世界でも顕著な足跡を残しました。

経歴

多湖は三重県員弁郡笠田村（現在のいなべ市）に生まれました。彼は地元の愛知県立第一中学校と第八高等学校を卒業後、1922年に東京帝国大学法学部法律学科を卒業しました。この年の11月には、高等試験行政科試験にも合格し、内務省に入省しました。

入省後は、内務省の社会局で勤務し、その後も奈良県や静岡県、大阪府など、様々な役職を歴任しました。特に1932年、スイスのジュネーヴで開催された第16回国際労働会議に政府側の顧問として出席した経験があり、国際的な視野を持つ官僚として知られていました。

1942年には山梨県知事に就任し、戦時下における学童疎開の受け入れなど、困難な状況下での対応に尽力しました。終戦後の1945年には知事を退任し、同年に退官となりました。

戦後の活動

戦後は公職追放となった多湖ですが、実業界での新たな道を切り開きました。名古屋国際ホテルの社長に就任し、後にワシントンホテル社長や愛知医科大学の理事長も務めました。その中で、多湖は経営者としても名を馳せ、ホテル業界での経営手腕を発揮しました。

家族

多湖の妻、龍子は男爵神尾光臣の娘でした。彼の家族は、歴史的な背景を持つ一族であり、彼自身の活動とは別の側面で社会に影響を与えていました。

脚注

多湖の業績や功績については、多くの文献が残されています。特に「新編日本の歴代知事」や「日本官僚制総合事典」などは、彼の公務員としての活動を知る上で重要なリソースとなっています。彼の人生について詳細な情報を得たい方は、これらの文献に目を通すことをお勧めします。

多湖實夫の生涯は、日本の近代史の中で重要な役割を果たし、多くの人々に影響を与えてきました。彼の功績は、今なお評価され続けています。

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