大上司

大上 司（おおかみ つかさ）

大上司（おおかみ つかさ、1914年10月2日 - 1993年5月）は、日本の政治界で著名な人物であり、衆議院議員を五期務めた経歴を持つ。兵庫県上郡町に生まれ、教育とキャリアの両方において多様な経歴を積んできた。

来歴

大上は、1932年に兵庫県上郡農学校を卒業し、その後1935年に関西大学経済学部を卒業した。さらに1942年には立命館大学法経学部経済学科を卒業し、経済の専門知識を深めた。1947年には政治の道に進むことを決意し、民主党の公認を得て兵庫県第4区から衆議院議員選挙に出馬し見事に初当選を果たした。

その後のキャリアにおいて、大上は党の変遷を経ながら、民主自由党、自由党、そして自由民主党に所属し、計5回の当選を果たしている。彼の政治活動は多岐にわたり、重要な役職も複数務めた。特に、1961年には第2次池田内閣のもとで自治政務次官に任命され、その業績は地方自治の進展にも貢献した。

一方で、彼の政治人生においては公職選挙法違反の疑惑が取り沙汰されることもあった。1958年の選挙では当選したものの、これが問題視され、1963年には選挙で落選する事態となった。1967年の選挙でも自民党から公認を得ることができず、ついには政界から引退を決意するに至った。このように、彼の政治キャリアは浮き沈みがあった。

引退後は、大阪市で経営コンサルタントとして活動を始め、政治の世界からは離れることとなる。それでも、彼が議員時代に所属していた「宏池会」には深い愛着を持ち続けた。また、当選同期には後の首相となる田中角栄や中曽根康弘らの名も存在しており、彼自身も飯田町の政治的な影響力を感じていたに違いない。

親族

大上司の家族には、衆議院議員であり元兵庫県議会議員も務めた池畑浩太朗がいる。彼の家族もまた、政治の舞台において活動を続けるなど、血筋としての影響力を示している。

座右の銘

大上の座右の銘は「以和為貴」（和を以て貴しと為す）という言葉であり、これは論語に由来する。彼の人生哲学は、この言葉に体現されており、政治活動やビジネスにおいても人間関係の調和を重視していたことが伺える。このような姿勢が、彼の人間関係や人望を大いに高めた要因であったとも考えられる。

大上は1993年に逝去したが、彼の残した業績や政治的存在感は、今なお多くの人々に記憶されており、影響を与え続けている。

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