大亨

大亨（だいこう）は、東晋の安帝、司馬徳宗の時代に使用された元号です。この元号が用いられた期間は、桓玄（かんげん）が政治の実権を握っていた時期と重なります。

大亨に至るまでの経緯

元興元年（402年）3月、当初は隆安6年という元号が用いられていましたが、桓玄の意向により一旦隆安6年に戻された上で、改めて大亨元年と改元されました。しかし、この大亨という元号が使用されたのはごく短い期間でした。

旧暦12月には、安帝が廃位され、桓玄が自ら皇帝の位に就きました。これにより、桓玄は桓楚（かんそ）という新たな王朝を樹立します。しかし、桓玄の支配は長くは続かず、405年には安帝が復位することになります。

安帝の復位に伴い、隆安6年、大亨、永始、天康といった、桓玄が関与した4つの元号は全て廃止されました。そして、元興という元号が、402年から404年までの期間に使用された元号として再定義されました。

歴史的評価

歴史書である『資治通鑑』（しじつがん）においても、大亨を含むこれら4つの元号は、正当な元号としては認められていません。これは、桓玄による簒奪（さんだつ）という政治的な背景が影響していると考えられます。

西暦・干支との対照表

(参考文献に記載されている資料を参照ください)

他元号との対照表

(参考文献に記載されている資料を参照ください)

参考文献

『中国歴代年号考』李崇智（中華書局 2004年）

関連項目

元号一覧 (中国)

このように、大亨という元号は、東晋末期の政治的な混乱を象徴する出来事の一つとして、歴史に名を残しています。

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