大原樹理

大原 樹理（おおはら じゅり）は、1990年11月2日、東京都中野区に生まれた日本の男性総合格闘家です。現在はKIBAマーシャルアーツクラブに所属しており、かつてはDEEPライト級の頂点に立ち、さらに韓国のプロモーション、BLACK COMBATにおいても史上初の日本人王者としてライト級タイトルを獲得した実績を持ちます。

そのプロフェッショナルとしてのキャリアは、2009年10月17日にパンクラスの舞台で幕を開けました。デビュー戦は引き分けという結果に終わったものの、同年12月にはDEEPフューチャーキングトーナメントを経験し、2010年からは活動の場をDEEPへと移し、以降、同団体を主戦場として数々の試合をこなしました。

DEEPでの戦績を積み重ねる中で、2019年には当時のライト級王者、武田光司への挑戦権を獲得する機会を得ます。同年10月のタイトルマッチに臨みましたが、試合中の偶発的なローブローにより相手の試合続行が不可能となり、無念の負傷判定負けで王座獲得を逃しました。再起を期した同年12月のダイレクトリマッチでも、再び武田選手に敗れ、王座には手が届きませんでした。

しかし、国内最大級のイベントであるRIZINにもその活躍の場を広げます。2020年9月のRIZIN.24で、日本のトップファイターである矢地祐介選手と対戦。激しい打撃戦を展開し、見事に判定勝利を収め、RIZIN初出場で強い印象を残しました。

DEEPでは再びタイトル戦線に浮上し、2021年2月にはベテランの北岡悟選手と対戦。強烈な左ストレートでダウンを奪った後、追撃のサッカーボールキックやパウンドでTKO勝利を飾りました。同年7月にはDEEPライト級暫定王座決定戦で勝利し、暫定王座を獲得。そして2022年3月、正規王者の王座返上を受け、暫定王者から正式に第10代DEEPライト級王者として認定されました。

王者となった後、2022年7月には挑戦者の石塚雄馬選手を相手に初防衛戦を行い、鮮やかなサッカーボールキックによるKO勝利で王座防衛に成功しました。しかし、同年9月のRIZIN.38では、強豪ルイス・グスタボ選手にTKO負けを喫し、世界の壁に直面します。

活動の幅は日本国内に留まらず、韓国のプロモーション、BLACK COMBATへの参戦も開始します。2023年2月には韓国で行われた対抗戦で勝利を収め、同年5月にはDEEPライト級タイトルマッチで上迫博仁選手を相手に判定勝ちを収め、2度目の王座防衛を果たしました。

しかし、2023年9月にはBLACK COMBATとのダブルタイトルマッチで、BLACK COMBAT王者のイ・ソンハ選手に一本負けを喫し、長年保持したDEEP王座を失う結果となりました。この雪辱を果たすべく、2024年9月に再び韓国の地でイ・ソンハ選手との再戦に挑み、見事なニンジャチョークによる一本勝ちを収めました。これにより、DEEP王座奪還とはなりませんでしたが、BLACK COMBATライト級王座を獲得し、同プロモーション史上初の韓国人以外、そして日本人初の王者となる歴史的な快挙を達成しました。しかしながら、続く2024年12月のBLACK COMBAT王座初防衛戦では判定負けを喫し、再び王座から陥落しました。

リング外では、自分を覚えてもらうために新人時代には髪を赤く染めていたというエピソードがあります。同じく総合格闘家として活動するオーロラ☆ユーキ選手は実兄です。また、趣味は釣りであり、自身のYouTubeチャンネルで釣りの動画を投稿するなど、多才な一面も見せています。

主な獲得タイトルとしては、DEEPライト級暫定王座（2021年）、第10代DEEPライト級王座（2022年）、そして第3代BLACK COMBATライト級王座（2024年）が挙げられます。

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