大友町 (前橋市)

大友町

群馬県前橋市の西部に位置する大友町は、「おおどもまち」と読まれます。この地域は、前橋台地の一角、利根川の右岸に広がり、現在は大友町一丁目から三丁目までで構成されています。郵便番号は371-0847が割り当てられています。2013年時点での町の面積は約0.6平方キロメートルです。

歴史

大友という地名は古く、戦国時代には既に存在していたと考えられています。江戸時代に入ると、この地域の支配権はしばしば移り変わりました。当初は総社藩の領地でしたが、寛永10年（1633年）には高崎藩領となり、その後、正徳年間（1711年～1716年）には幕府直轄領となりました。さらに、延享4年（1747年）には前橋藩領となり、安永9年（1780年）からは再び高崎藩の支配下に戻るという、複雑な領主変遷の歴史を持っています。

近代の行政制度の変革に伴い、1889年（明治22年）4月1日には町村制が施行され、旧大友村は周辺の大渡村、元総社村、内藤分村と合併して西群馬郡元総社村の一部となりました。その後、1896年（明治29年）4月1日には、郡の統合により、元総社村は群馬郡に所属が変更されました。

昭和の時代に入り、戦後まもない1954年（昭和29年）4月1日、元総社村は上川淵村、下川淵村、芳賀村、桂萱村、東村、総社町といった周辺の1町5村とともに前橋市に編入されました。これにより、「前橋市大友町」が誕生し、前橋市の一部となりました。

その後、町域の再編が段階的に行われました。1969年（昭和44年）には、町域の一部が分離して問屋町一丁目、二丁目が新たに設けられました。さらに1975年（昭和50年）には、別の部分が石倉町一丁目から三丁目、五丁目、また大渡町一丁目、二丁目として独立しました。現在の町域である大友町一丁目から三丁目が最終的に成立したのは1977年（昭和52年）のことです。この再編の際、町域の一部が元総社町一丁目、二丁目として分離した一方、大渡町、元総社町、石倉町、総社町総社のそれぞれ一部が編入され、現在の形が確定しました。

地名の由来

「大友」という地名の由来については、古くこの地に置かれたとされる上野国府との関連が深く考えられています。国府は、元総社町の染谷川と牛池川に挟まれた台地上に設置されたと推定されており、この国府に関わる「大友」という地名があったことに由来すると推測されています。「大友」は、古代の職業集団である大伴氏や、国府に属する軍団の所在地を示す名称であった可能性が指摘されており、この地の歴史的な重要性を示唆しています。

地理と交通

前橋市の西部、利根川右岸の台地に位置する大友町には、残念ながら町内に鉄道駅はありません。地域の交通は主に道路網に依存しています。町域を東西に貫く主要な道路としては、群馬県道10号前橋安中富岡線があり、南北方向には群馬県道127号足門前橋線が通っています。これらの県道が、町と周辺地域を結ぶ主要なアクセスルートとなっています。

町内の主な施設

大友町内には、住民生活に役立つ様々な施設が立地しています。

前橋大友郵便局
前橋警察署大友町交番
さくら公園
前橋市プチちゃれ大友児童館
* ホテル1-2-3前橋マーキュリー

これらの施設が、地域住民の日常生活や安全、憩いの場、さらには来訪者の便宜を図っています。

前橋市大友町は、古くからの地名を持ち、幾多の歴史的変遷を経て現在の町域が確定した地域です。利根川右岸の台地上という地理的特徴を持ち、幹線道路が通り、生活を支える多様な施設が点在する、前橋市を構成する重要な一地区です。

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