大友親繁

大友親繁

大友親繁（おおとも ちかしげ）は、室町時代から戦国時代にかけて活躍した武将であり、守護大名です。大友氏の15代当主として、豊後・筑後守護を務めました。父は11代当主・大友親著。初名は親重（ちかしげ）、のちに親職（ちかもと）と名乗りましたが、その後に親繁に改名した時期ははっきりとしていません。

生涯

大友親繁は、12代当主・大友持直が室町幕府に反抗した際、父と共に持直方として戦いました。持直が敗北した後は、一時姿をくらまし逐電しています。

文安元年（1444年）には、両統迭立政策の影響で、持直の弟であり、親繁の舅でもある親隆から、親隆の娘を娶ることを条件に家督を継承したとされています。ただし、この継承時期については、当時の文書に改ざんがあった可能性も指摘されており、異説も存在します。しかし、親繁以降は大友氏の当主は親繁の子孫が独占する事になります。

親繁は、大友氏内部の混乱を収拾するため、家臣団の統制強化や領国の支配強化に尽力しました。また、海外貿易に注目し、李氏朝鮮などへ積極的に使節を派遣することで、莫大な利益を得ることに成功しました。

寛正元年（1460年）には、臼杵荘の領有を巡って伊予国の河野教通と争論を起こしています。

応仁元年（1467年）の応仁の乱では東軍に属し、大内教幸の援助や西軍討伐を幕府から命じられました。

文明8年（1476年）に、親繁は長男の政親に家督を譲って隠居し、明応2年（1493年）に83歳で生涯を閉じました。

親繁から偏諱を受けた人物

大友親繁の時代には、多くの人物がその偏諱を受けています。以下に主な人物を列挙します。

犬塚繁貞（いぬづか しげさだ）
上野氏繁（うえの うじしげ）
上野繁兼（うえの しげかね）
上野繁信（うえの しげのぶ）
江藤繁常（えとう しげつね）
大津留繁綱（おおづる しげつな）
小津留繁顕（おづる しげあき）
小津留繁光（おづる しげみつ）
蒲池繁久（かまち しげひさ）
竈門繁貞（かまど しげさだ）
朽網繁貞（くたみ しげさだ）
朽網繁成（くたみ しげなり）
黒木繁実（くろき しげざね）
斎藤繁実（さいとう しげざね）
千葉繁常（ちば しげつね）
長野繁信（ちょうの しげのぶ）
長野繁堅（ちょうの しげかた）
長野繁治（ちょうの しげはる）
富来繁英（とみき しげひで）
富来繁教（とみき しげのり）
中村繁家（なかむら しげいえ）
永富繁直（ながとみ しげなお）
本庄繁栄（ほんじょう しげはる/しげひで）
真玉繁世（またま しげよ）
森迫繁度（もりさこ しげのり)
問註所繁康（もんぢゅうじょ しげやす）


これらの人物は、大友氏の家臣や一族であり、親繁から一字を賜ることで、その権威を背景とした関係を強化しました。

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