大同信号

大同信号株式会社について

大同信号株式会社（英: Daido Signal Co., Ltd.）は、東京都港区に本社を置く鉄道信号機や産業機器システムの製造会社です。日本信号、京三製作所とともに、日本の三大信号メーカーの一つとして広く知られています。

会社の製品

同社は鉄道信号保安関連の設備を多岐にわたって製造しています。具体的には、連動装置、踏切関連の設備、軌道回路、自動列車停止装置（ATS）などがあります。さらに、これらの技術を生かし、パソコン周辺機器、セキュリティ関連製品、そして特殊自動車の制御装置なども手がけており、多様な業界に対応した商品を展開しています。

会社の歴史

大同信号株式会社は、1929年11月、東京市大森区にて創業しました。創業当初から鉄道用の信号機器の製造を行ってきましたが、1944年には戦争による統制のため、京三製作所に一時的に吸収合併されました。
その後、1949年12月に再独立し、福島県石川郡浅川町にある浅川工場を引き継ぎながら、業務を再開しました。このときの主要な業務は通票閉塞器の製造・修理でした。大森工場は1956年に東京工場へと改組され、これにより製造能力が一層強化されました。

1940年代後半には、北陸本線の電化工事に携わり、トランジスタを使用したAF方式軌道回路を納入しました。また、営団地下鉄（後の東京メトロ）や東海道新幹線向けの自動列車制御装置（ATC）や軌道回路の送受信装置も手がけました。この時期、1962年には東京証券取引所の第2部に上場し、1963年に本社を大田区に移転しました。

昭和40年代に入ると、同社はデジタル技術の導入を始め、踏切監視装置などの新製品開発に力を注ぎました。さらに、日本国有鉄道（国鉄）向けの継電連動装置の納入も行い、列車集中制御装置（CTC）も新たな提供先となりました。1984年には産業機器システム事業部を新設し、鉄道信号機器以外の分野にも注力し始めます。

1985年には、国鉄で初めての電子連動装置を東神奈川駅へ納入するなど、革新的な取り組みを続けてきました。

2010年には、三工社との資本業務提携に向けた基本合意を結び、続けて提携契約書を締結しました。この提携により、フィールド信号製品のラインナップの充実を図ることが目指されました。同年、三工社の株式を54.41％取得し、子会社化も実現しました。その後、2012年には本社を現在の東京都港区に移転しています。

グループ会社

大同信号株式会社には、複数のグループ会社が存在します。具体的には、大同電興株式会社、大同信号電器株式会社、大同信号化工株式会社、大同テクノサービス株式会社、そして株式会社三工社などがあります。これらの企業と連携し、より広範な技術展開と製品提供が行われています。

まとめ

大同信号株式会社は、長い歴史を持つ企業であり、信号機器だけでなく多角的な事業展開を通じて日本国内外で信頼される製品を提供し続けています。技術革新と安全性を重視した製品開発に努め、鉄道業界の未来を支える重要な存在と言えるでしょう。

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