大和町 (神戸市)

神戸市灘区大和町：歴史と自然が織りなす街並み

神戸市灘区に位置する大和町は、1936年（昭和11年）9月、周辺地域である徳井字大和町、下小田中、中郷、高羽字地蔵を統合して誕生しました。郵便番号は657-0031です。東には石屋川を隔てて東灘区御影石町、南には中郷町、西には高羽川を挟んで深田町、北にはJR東海道本線を挟んで弓木町と隣接しています。町内は東から順に一丁目から五丁目まで分かれています。

由緒ある地名と歴史

大和町という地名は、中世まで遡ります。この地域はかつて徳井荘の中心として栄え、その歴史は古くから大和の名が確認できるほどです。地名の由来については、『神戸の町名』で興味深い推察がされています。769年（神護景雲3年）の『続日本紀』に「菟原郡人正八位下倉人ノ水守等十八人ニ大和連ヲ賜フ」という記述があり、これは大和国からの移住者があったことを示唆していると考えられています。大和町という地名は、こうした古代からの歴史的背景を反映しているのかもしれません。徳井神社が四丁目に鎮座しており、地域の歴史と信仰の中心地として重要な役割を果たしています。

現代の大和町

令和2年（2020年）の国勢調査によると、大和町の世帯数は1,081世帯、人口は2,082人（男性946人、女性1,136人）です。石屋川や高羽川といった自然豊かな環境と、歴史を感じさせる地名や神社が調和した、静かで落ち着いた住宅街が広がっています。JR東海道本線へのアクセスも良好で、神戸市内へのアクセスも容易です。

参考文献

神戸史学会 編『神戸の町名 改訂版』神戸新聞総合出版センター、2007年。ISBN 978-4-343-00437-6
灘区役所広報相談課 編『灘区の町名』灘区役所広報相談課、1976年

大和町は、歴史と自然が共存する、住み心地の良い町です。古くからの歴史と現代の生活が調和した、静かで落ち着いた雰囲気の中で、人々は穏やかな日々を過ごしています。今後も、この地域の歴史と文化を守りながら、発展していくことが期待されます。

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