大場啓二

大場啓二

大場啓二（おおば けいじ、1923年2月10日 - 2011年9月1日）は、昭和から平成にかけて活躍した日本の政治家です。東京都世田谷区長を7期にわたり務め、その間、特別区長会会長としても手腕を発揮しました。

生涯

大場啓二は、現在の山形県最上郡舟形町に生まれました。1940年に東京市経済局に入局し、公務の世界に入ります。経済局に在籍しながら日本大学法学部を卒業。1943年には世田谷区役所に配属され、農務係長、広報係長、区議会事務局長といった要職を歴任しました。これらの経験を通して、区政に対する深い知識と幅広い人脈を築き上げました。

1975年、東京都の特別区で区長公選が復活すると、社会・共産・民社3党の推薦と公明党の支持を受け、世田谷区長選挙に立候補しました。自民党推薦の現職区長や他の候補者を破り、見事初当選を果たしました。この選挙結果は、大場氏の地域社会における高い期待と支持を示すものでした。

1979年の区長選挙では、前回支持した政党に加え、自民・社民連・新自由クラブも推薦に回り、幅広い支持基盤を確立しました。事実上オール与党体制での再選を果たし、その手腕を高く評価されました。1995年には特別区長会会長に就任し、特別区全体の発展に尽力しました。1999年の区長選挙では、特定の政党からの推薦は得られなかったものの、自民・自由党が推薦する候補、民主党が推薦する候補、共産党が推薦する候補らを破り、7選を果たしました。

2003年、大場啓二は区長選への不出馬を表明し、政界から引退しました。長年の功績が認められ、同年には舟形町名誉町民、2004年には世田谷区名誉区民に選ばれました。秋の叙勲では旭日中綬章を受章しています。

2011年9月1日、大場啓二は肝臓癌のため世田谷区内の自宅で逝去しました。88歳でした。その功績を称えられ、死没日をもって従四位に叙せられました。没後の2012年には、群馬県利根郡川場村の名誉村民にも選ばれています。

著書

大場啓二は、その経験と知識を活かし、以下の著書を出版しました。

まちづくり最前線 - 巨大都市世田谷から（日本経済評論社、1985年）
手づくりまちづくり（ダイヤモンド社、1990年）

これらの著書は、都市計画や地域活性化に関わる人々にとって貴重な資料となっています。

テレビ出演

大場啓二は、テレビ番組にも出演し、その人柄と政策を広く伝えました。

笑っていいとも!（1985年12月18日、フジテレビ系、テレフォンショッキング出演）
タモリ倶楽部「世田谷区横断ウルトラクイズ」（1987年、テレビ朝日、ゲスト出演）
男が泣かない夜はない（1987年、フジテレビ、ゲスト出演）

参考文献

『新訂 現代政治家人名事典 : 中央・地方の政治家4000人』日外アソシエーツ、2005年。

関連項目

* 革新自治体

大場啓二は、世田谷区長として、住民の声を区政に反映させ、地域社会の発展に大きく貢献しました。その功績は、今もなお多くの人々に記憶されています。

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