大山倍達

大山倍達について

大山倍達（おおやまますたつ）は、韓国名を崔倍達（チェ・ベダル）として知られる空手家であり、極真会館の創設者です。1923年に朝鮮全羅北道で生まれ、1994年に日本で亡くなりました。段位は十段を持ち、別名は「マス大山」と呼ばれています。

生い立ちと初期の経歴

彼は日本統治下の朝鮮で父・崔承玄と母・金芙蓉の4番目の子どもとして生まれました。第二次世界大戦を経て、朝鮮籍から1968年に日本国籍を取得。この時、大山倍達という通称名も登録されました。若い頃、大山は軍人を目指し山梨県の航空技術学校に通いながら、厳しい身体鍛錬を重ねます。中学ではボクシングを学び、この時期の経験が後の格闘技に影響を与えました。

空手との出会いと修行

1943年、大山は松濤館流の船越義珍のもとで空手を学び始めました。彼はその後、剛柔流の山口剛玄の指導を受けながら様々な格闘技の体系を吸収し、さらなる技術向上を目指しました。しかし、1948年には早稲田大学の体育科に入学するも、学費未納で除籍となります。

空手日本一となる

1947年、戦後初の空手道選手権で優勝し、日本一の座を獲得。1952年には日本国籍を喪失したものの、アメリカに渡り、全米各地で空手のデモンストレーションを行い、プロボクサーやプロレスラーとの戦いを繰り広げました。これにより極真空手の名は広まり、特に米国市場でも注目を集めます。

極真会館の設立

1964年、大山は国際空手道連盟極真会館を設立し、フルコンタクト空手のスタイルを確立しました。彼の教えは多くの弟子に受け継がれ、数々の選手を輩出しました。大山は武道界においても確固たる地位を築き、多くの流派を生み出す元となったのです。

生涯の終焉と影響

1994年、肺癌により逝去するまで、彼は情に厚く豪快な性格で知られ、極真会館はその後、彼の後継者を巡る争いが始まるなど大きな変化を迎えました。大山の死は極真空手界にとって大きな痛手となり、その後も彼の影響力は色あせることなく、現在に至るまで多くの格闘家たちに受け継がれています。

異種格闘技戦と証言

大山は異種格闘技戦にも積極的に臨み、多くの相手を圧倒しました。その強さや存在感は周囲に多いに影響を与え、彼を知る人々が多数います。特に木村政彦や遠藤幸吉などの証言もあり、彼の実力は認められています。

大山の人物像

彼は武道だけでなく様々な文化や人々と交流を重ね、著名な政治家とのつながりも持っていました。また、漫画『空手バカ一代』によって、その生活や人物像は広く知られるようになり、今日でも大山倍達という名は空手界の象徴です。大山の教育哲学や修行のスタイルは、多くの人々に影響を与え、彼の名は空手の歴史に刻まれています。

以上が大山倍達の生涯とその影響に関する概要です。彼の功績や教えは、今後も日本国内外の武道家たちに引き継がれていくことでしょう。

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