大岡新一

大岡 新一（おおおか しんいち）

大岡新一は1947年5月14日に東京で生まれた特撮やテレビドラマの撮影技師および実業家です。彼は特に円谷プロダクションにおける重要な役割を果たしており、取締役相談役として同社の発展に寄与しています。

人物・来歴

大岡は慶應義塾大学法学部を中退した後、1969年に円谷プロに入社しました。当初は映画カメラマンを目指していましたが、映画産業の衰退に伴い、テレビが台頭してきた時期でもありました。このため、円谷プロにおいては単発の仕事が主となり、最初の3ヶ月はそのような状況が続きました。

彼の本格的な活動は1970年にスタートした『恐怖劇場アンバランス』での撮影助手から始まり、その後『帰ってきたウルトラマン』といった数々の作品でキャリアを積んでいきました。1972年に『レッドマン』にてカメラマンデビューを果たし、特注のトリガースイッチ付きピストルグリップを使った手持ち撮影や、光学合成が不可能な16ミリフィルムを用いたスーパーインポーズ技術によって印象的な光線技を実現しました。

その後もテレビや映画においてフリーのカメラマンとして参加し、平成ウルトラシリーズでは特技監督としても活躍しました。近年においては『ULTRAMAN』を最後にカメラマンとしての活動を終え、制作統括として円谷プロの作品に関与しています。

2008年に同社の代表取締役社長に就任し、2017年には社長の役職を譲って相談役としての地位に就いています。彼の業績は高く評価され、2016年には第35回ベスト・ファーザー イエローリボン賞の経済部門を受賞しています。

参加作品

大岡新一は数多くの特撮プロジェクトに参加し、その中でも特にテレビシリーズや映画における多岐に渡る役割が際立っています。以下に彼が関わった主な作品を紹介します。

テレビ作品

• - レッドマン（1972年、撮影）
• - アイアンキング（1972年-1973年、撮影）
• - ウルトラマンティガ（1996年-1997年、撮影監督・特技監督）
• - ウルトラマンコスモス（2001年-2002年、技術監督）
• - ウルトラマンX（2015年、監修）

映画作品

• - だいじょうぶマイ・フレンド（1983年、撮影）
• - ウルトラマンZOFFY ウルトラの戦士VS大怪獣軍団（1984年、撮影）
• - ウルトラマンゼアス（1996年、撮影）
• - 劇場版 ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!（2017年、監修）

これらの作品を通じて、大岡は特撮の進化に寄与し続けました。彼の技術的な革新と創造力は、円谷プロの特撮作品のクオリティを向上させ、多くのファンに愛され続けています。彼の業績は日本の特撮の歴史において重要な一部を形成していると言えるでしょう。

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