大島町 (東京府)

大島町の歴史

大島町は、東京府南葛飾郡に存在した町で、現在の江東区北東部に位置していました。その歴史は、1889年（明治22年）の町村制施行に遡ります。

大島村の発足

1889年5月1日、南葛飾郡および深川区（横十間川以東）の以下の各町村が合併し、大島村が発足しました。

全域が合併した村
小名木村: 天正年間（1573年〜1592年）に小名木川を開削した小名木四郎兵衛が開拓した村。
六間堀出村: もとは深川六間堀地区の各町の飛地。
平方村: 河内国枚方村（現在の大阪府枚方市）の出身者が開拓した村。
一部地域が合併した村（カッコ内は残りの編入先）
深川本村（東京市本所区、東京市深川区）
中ノ郷出村（亀戸村）
猿江村（東京市深川区）
大島村（東京市深川区）
深川出村（東京市深川区）
北本所出村（東京市本所区、亀戸村）
南本所出村（東京市本所区、亀戸村、砂村）
小梅村飛地（東京市本所区、亀戸村）
須崎村飛地（東京市本所区、寺島村、大木村）
亀戸村飛地（東京市本所区、東京市深川区、亀戸村、吾嬬村）
東京市深川区: 深川下大島町の全域、深川上大島町の一部

これらの村々が合併し、大島村が誕生しました。

大島町の成立と変遷

1900年（明治33年）7月19日、大島村は町制を施行し、大島町となりました。その後、1915年（大正4年）8月31日には、15あった大字名が整理統合され、大字一丁目から八丁目となりました（小字は廃止）。

1932年（昭和7年）10月1日、南葛飾郡全域が東京市に編入され、大島町の区域は城東区となりました。この際、大島町の大字一丁目から八丁目は、そのまま城東区大島町一丁目から八丁目となりました。

江東区の誕生

1947年（昭和22年）3月15日、城東区が深川区と合併し、新たに江東区が設置されました。これにより、大島町は江東区の一部となり、現在に至ります。

大島町の交通

大島町にはかつて都電（運行当時は城東電気軌道）が走っていました。この都電は砂町線と呼ばれ、地域住民の足として利用されていましたが、1972年11月に廃線となりました。

現在の地名

大島町は、現在の江東区大島としてその名を残しています。

関連項目

東京都の廃止市町村一覧
大島町事件
* 富野喜平次 - 3回町長に選出された人物。

大島町は、その変遷の中で様々な歴史を刻み、現在の江東区へと繋がっています。

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