大崎仁

大崎仁

大崎仁（1933年1月10日 - ）は、日本の文部官僚。

人物・来歴

東京都出身。1955年に京都大学法学部を卒業後、文部省に入省。文部省では中枢を歩み、学術行政官僚として活躍しました。特に、国が大学へ研究委託する道を開いた未来開拓事業の制度化は、科学立国日本の基礎を築いたものとして評価されています。

教職員養成課長、大学課長、高等教育計画課長、官房総務課長、学術国際局の審議官、学術国際局長、高等教育局長などを歴任し、1988年まで文化庁長官を務めました。その後、日本学術振興会理事長、1988年から1990年まで東京国立近代美術館館長を歴任。2001年には「戦後大学改革の研究」で京都大学から博士（教育学）の学位を取得しました。現在は、人間文化研究機構機構長特別顧問、IDE大学協会副会長を務めています（2011年当時）。また、大英帝国勲章（コマンダー）を受勲しています。

経歴

1955年：京都大学法学部卒業
2001年：「戦後大学改革の研究」により京都大学博士（教育学）

管理局振興課課長補佐時代には、第一次ベビーブームを背景に、私学助成が大きな問題となっていました。そこで、法律に基づき臨時の調査会が設けられ、事務方を担当。その成果は、臨時私立学校振興方策調査会の答申として結実し、私学問題に関する最初の白書として発表されました。

大学紛争後には大学課長として、大学改革に着手。大学の自主改革を促進し、「新構想大学」としての筑波大学創設に尽力しました。

学術振興会では、出資金による未来開拓学術研究を開始。この研究は、科学技術の研究を未来への投資と捉え、その成果を日本、ひいては人類全体の知的財産とすることをコンセプトとしています。

受賞歴

1997年: Golden Badge of the Order of Merit of the Public of Poland
1998年: Officier dans I'Ordre National du Mérite, the French Republic
1999年: Honorary Commander of the Most Excellent Order of the British Empire (CBE)
2004年: the Order of the Sacred Treasure

著書

『戦後大学史―戦後の改革と新制大学の成立』第一法規出版、1988年
『大学改革1945~1999―新制大学一元化から「21世紀の大学像」へ』有斐閣選書、1999年
『国立大学法人の形成』東信堂、2011年

共著

『概説社会教育行政』福原匡彦共著、第一法規出版、1964年
『「大学紛争」を語る』（編）有信堂高文社、1991年
加藤寛一朗『「知」の頂点』講談社、1998年 ※加藤のインタビュー

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