大弛峠

大弛峠（おおだるみとうげ）

大弛峠は、山梨県山梨市と長野県南佐久郡川上村の境に位置する標高2,360m（資料によっては2,365m）の峠です。奥秩父山塊の主脈上にあり、秩父多摩甲斐国立公園に指定されています。マイカーで通行できる車道としては日本最高地点にあり、多くの観光客や登山者に親しまれています。

概要

かつては乗鞍岳の乗鞍エコーラインと乗鞍スカイラインがマイカー規制されていましたが、現在は規制が解除されたため、大弛峠は一般車両で到達できる2番目に高い標高地点となります。峠としては車道日本最高地点であり、その名前が広く知られています。

峠には駐車場が整備されており、奥秩父山塊の山々への登山や、「夢の庭園」（峠から徒歩約15分）の散策に利用されています。特に、6月のシャクナゲの季節や秋の紅葉シーズンは、多くの観光客で賑わい、駐車場が満車になることも珍しくありません。公共交通機関としては、塩山駅から乗り合いタクシーが運行しており、グループ登山者によく利用されています。

林道

大弛峠へ通じる車道は、山梨県側の県営林道川上牧丘線と、長野県側の川上村営林道村道秋山・川端下線です。山梨県側は舗装されていますが、落石や倒木、カーブの多さ、道幅の狭さには注意が必要です。一方、長野県側は未舗装路であり、四輪駆動車での通行が推奨されています。

冬季閉鎖期間

山梨県側：例年12月上旬から5月末頃まで
長野県側：例年11月上旬から5月末頃まで

通行可能期間中であっても、崩落や工事、大雨などの影響で、臨時通行止めとなる場合があります。山梨県側の林道の規制情報は、事前に確認することをおすすめします。なお、乗車人数が11名以上の車両は通年通行止めとなっています。

周辺施設

峠の近くには、山小屋「大弛小屋」（山梨市牧丘町北原4141）があります。登山者やハイカーにとって、休憩や宿泊の拠点として利用されています。

近隣の山

大弛峠周辺には、以下のような山々があります。

国師岳
北奥千丈岳（奥秩父山塊の最高峰）
朝日岳
金峰山

これらの山々は、大弛峠を起点とした日帰り登山や縦走コースとして人気があります。

交通アクセス

バス

JR中央本線塩山駅北口から栄和交通「焼山峠・大弛峠線（金峰山）線」に乗車し、大弛峠で下車します。このバスは、6月1日から11月の勤労感謝の日（振替休日を含む）までの土日祝日のみ運行されます。乗車には事前予約が必要です。

タクシー

塩山駅からタクシーを利用することも可能です。以下のタクシー会社が利用できます。

栄和交通
牧丘タクシー

ギャラリー

脚注

林道通行規制情報

関連項目

日本の峠一覧
大垂水峠（国道20号にある類似の名称の峠）

外部リンク

* 大弛小屋

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