大形駅

新潟県新潟市東区岡山に位置する、東日本旅客鉄道（JR東日本）白新線の鉄道駅です。地上に相対式ホームを2面2線配置した構造を持っています。当駅の駅業務は、JR東日本新潟シティクリエイト（JENIC）が新潟駅の管理下で受託している業務委託駅であり、窓口も設けられています。

歴史

大形駅は、日本国有鉄道の駅として1957年（昭和32年）2月11日に開業しました。開業当初は旅客のみを取り扱う無配置駅でした。白新線の複線化が進められ、1979年（昭和54年）9月18日には新たな2番線が設置されました。国鉄の分割民営化に伴い、1987年（昭和62年）4月1日からはJR東日本の駅として運営されています。駅設備の拡充も図られ、1998年（平成10年）9月28日には南口駅前広場の供用が開始されました。自動改札機の導入準備に伴い、2005年（平成17年）3月1日には駅舎が改築され、同時に駅員が配置される有人駅となりました。翌2006年（平成18年）1月21日からは、ICカード「Suica」での乗降が可能になっています。

駅構造

当駅は、相対式ホームが線路を挟んで向かい合う形で配置された2面2線の地上駅です。各ホーム間は跨線橋を通じて行き来できます。駅舎は北口側にあり、JR東日本新潟シティクリエイトによる業務委託駅として運営されています。駅舎内には、切符などを購入できる窓口（北口のみ）、自動改札機、自動券売機などが設置されています。自動改札機は全ての通路で交通系ICカードに対応しており、円滑な利用が可能です。また、駅舎内には化粧室や列車運行情報などを知らせるお知らせ標も整備されています。

利用状況

近年、大形駅の利用者数は比較的安定しています。JR東日本が発表したデータによると、2023年度（令和5年度）における1日平均の乗車人員は1,118人でした。過去の利用状況の推移も記録されており、駅の利用実態を示す貴重な情報源となっています。

駅周辺

駅周辺の環境は、北口側と南口側とで異なる特徴を持っています。

北口側は、新潟北高校や住宅地が点在する一方、駅に近接したエリアには広大な田園風景が広がっています。駅から北へ約1kmほど離れた新潟県道3号線沿いとその周辺には市街地が形成されており、新潟県立大学や自動車学校なども立地しています。また、駅の西側にはIHI原動機の工場があります。北口の駅前ロータリーは整備されており、2015年（平成27年）4月13日からは新潟交通の路線バスが乗り入れるようになりました。

南口側は、駅の南西方向に住宅地が続いていますが、それ以外のエリアは主に田園地帯となっています。この南口周辺には、新潟市庭球場や、高速道路の新潟空港インターチェンジが近くに位置しています。南口駅前広場は1998年に完成し、利用が開始されました。

バス路線

2024年（令和6年）3月現在、大形駅周辺の路線バスは、主に北口ロータリー内にある「大形駅前」バス停から新潟交通グループのバスが発着しています。かつて、この大形駅前バス停は駅の北側、県道290号線沿い（駅から徒歩約5分）に位置していましたが、利用者の利便性向上を目指し、2015年（平成27年）に現在の北口ロータリー内へ移転しました。大形駅周辺には、大形駅前バス停のほかにもバス停が存在します。北口から徒歩約3分の場所にある「石動（いするぎ）」バス停や、新潟北高校の東側に位置する路線の終点・折り返し地点である「北高校前」バス停などです。なお、石動バス停は、バスの運行経路が反時計回りとなっているため、中心部方面へ向かうバスのみが停車する形態となっています。これらの周辺バス停を発着する路線は、全て大形駅前バス停から中心部方面へ向かうものと同じ系統です。

新潟空港前駅への改称構想

かつて、大形駅の名称を「新潟空港前駅」へ改称する構想が浮上したことがあります。これは、2006年（平成18年）5月に新潟県などが新潟空港へのアクセス改善策の一つとして発表したもので、駅名を変更し、駅から空港までをシャトルバスで結ぶ計画でした。県はこの構想を進めるため、JR東日本新潟支社をはじめとする関係機関に駅名改称を要請し、2007年（平成19年）春に予定されていたJRのダイヤ改正に合わせて改称を実現する方針を示していました。しかし、大形駅は新潟空港から直線距離で約5kmと比較的離れていること、さらに駅施設や周辺道路の整備が十分にされておらず、駅前に大型バスを乗り入れることが困難であるなど、多くの課題が指摘されました。これらの問題点を考慮した結果、JR東日本は2007年（平成19年）3月のダイヤ改正時点での駅名改称を見送ることになりました。

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