大徳寺通

大徳寺通

大徳寺通は、京都市北区を南北に走る通りであり、北は西賀茂蟹ヶ坂町、南は建勲通を起点・終点とする。

概要

地元では旧大宮通、紫竹街道の名で親しまれている。大宮通（新大宮通）が東側に並行して走るのは、昭和初期の土地区画整理事業による延伸の結果である。

かつての大宮通は紫野地域で突き当たり、その周辺は大宮頭と呼ばれていた。そこから北西に曲がり、雲林院や大徳寺門前を経て洛外へ続いていた小路が、現在の大徳寺通とほぼ重なっている。これが旧大宮通と呼ばれる所以である。

賀茂の社（上賀茂神社）から江文峠を経て大原、鯖街道へと続く主要道として往来で賑わっていた。1637年の『寛永十四年洛中絵図』には、今宮通との交差点から北へ延びる道が描かれ、その両隣には「町屋」と記されている。

玄以通との交差点を北へ約50m進んだ紫竹下竹殿町には三叉路があり、1842年（天保13年）に設置された標石が残る。ここには「左、にしがも神光院岩屋道　右、上賀茂貴布祢くらま道」と刻まれ、神光院を経て雲ケ畑へ、上賀茂を経て貴船・鞍馬へ通じる道が示されている。この三叉路は『寛永十四年洛中絵図』にも描かれており、洛外への道として利用されていたことがわかる。

今日のような住宅街を貫く生活道路として整備されたのは、上述の土地区画整理事業の進展による。1929年（昭和4年）の測量図には、区画整理が完了し、整然と住宅地が並ぶ様子が確認できる。

閑静な住宅地を縦断し、交通量は比較的少ない。待鳳小学校周辺では、平日の登校時に自動車通行が制限される。今宮通以南には、伝統的な佇まいの古民家や京町家が残る一方、御薗橋通以北では宅地化が進みつつも、田園風景が随所に見られる。

名前の由来

通り自体は、大徳寺の建立とほぼ同時期にできたと考えられている。大徳寺参詣道としての意味合いは薄く、大徳寺の側に沿って通っていたことが名前の由来となったようだ。

沿線の主な施設

京都市営バス西賀茂営業所
京都市立大宮小学校
御薗橋801商店街
久我神社
京都市立待鳳小学校
大徳寺
雲林院

交差する道路

船岡東通
御薗橋通
玄以通
北山通
今宮通
北大路通 （京都市道181号京都環状線）
建勲通

脚注

参考文献

『探訪 京都・上賀茂と二つの鞍馬街道－その今昔』（西村勁一郎(個人)、2008年）

関連項目

京都市内の通り

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