大怪獣東京に現わる

『大怪獣東京に現わる』は、1998年9月26日に松竹によって公開された日本映画です。この作品は、日常生活が怪獣の出現によって崩壊していく様子を、コメディタッチで描いた一風変わった怪獣映画です。しかし、特筆すべきは、本編には怪獣そのものや、それらを含む特撮映像が一切登場しないという点です。上映時間は102分となっています。

あらすじ

物語は、平穏な日々を送っていた東京湾に、突如として口から火を吐くトカゲ型の巨大怪獣が現れるところから始まります。この怪獣は、自衛隊の必死の攻撃をものともせず、東京を壊滅させ、さらに山梨県を通過して甲府市を蹂躙、その後も西へと進撃を続けます。ほぼ時を同じくして、関東地方で大地震が発生し、さらに福岡には飛行能力を持つカメ型の巨大怪獣が出現。このカメ型怪獣は、まるでトカゲ型怪獣を迎え撃つかのように、北東へと進路を取ります。

怪獣たちの出現地点から遠く離れた福井県三国町の住民たちは、当初、呑気に日常を過ごしていました。しかし、怪獣たちが自分たちの町へと向かっていることに気づき、彼らの平穏な日常は一変します。福井には自宅だけでなく、原子力発電所も存在します。自衛隊は頼りにならず、アメリカの大型空母は地震による津波で海の藻屑と化してしまいます。住民たちは、誰が怪獣を攻撃するのか、そして、どこが最も安全な避難場所なのかを模索し始めます。

登場怪獣

第一の怪獣
有明埠頭から東京に上陸したトカゲ型（恐竜型）の怪獣。身長80メートル。その特徴は、俊敏な動きと口から吐く炎です。東京から甲府へと進撃した後、長野県南部で自衛隊の攻撃を受けて一度は退却しますが、その後、岐阜県まで再び侵攻します。最終的には、第二の怪獣との決戦のため西へと進み、琵琶湖で激突します。

第二の怪獣
福岡から出現したカメ型の怪獣。特筆すべきはその飛行能力で、ジェット噴射によって空を飛ぶことができます。上陸後は、第一の怪獣がいる北東方向へと進み、山口県内で飛行を開始。琵琶湖で第一の怪獣と激突します。

登場兵器

この映画には、アメリカ軍と韓国軍の兵器が登場します。

アメリカ軍
F-16戦闘機
F/A-18戦闘攻撃機
B-2ステルス戦略爆撃機
B-52戦略爆撃機（名称のみ）
フォレスタル級航空母艦「インディペンデンス」
ニミッツ級航空母艦「エイブラハム・リンカーン」（名称のみ）

韓国軍
F-16戦闘機

スタッフ

この映画は、以下のスタッフによって制作されました。

製作：吉本興業、丸紅、東急エージェンシー
企画：中澤道弘、清水敬弘
監督：宮坂武志
脚本：NAKA雅MURA
製作者：木村政雄、古里靖彦、渡邊惇
撮影：坂江正明
音楽：鈴木大介
美術：武藤順一
編集：中村雅

キャスト

個性豊かな俳優たちが、この物語を彩ります。

桃井かおり - 田所君枝
本田博太郎 - 田所継男（君枝の夫）
角替和枝 - 森永伸子（君枝の井戸端会議友達）
西山由海 - 矢野悦子（君枝の井戸端会議友達）
上野潤 - 小暮隆
吉行由実 - 桜沢亮子（ノストラばばあ）
柏谷享助 - 内海瞬也
田京恵 - 川岡朋美
沢木麻美 - 大沢桂子
奥野敦士 - ジュン（マイナーバンド「サマータイム」のヴォーカル）
斉藤律（LOOPUS） - ローズ（「サマータイム」のギター）
中家正道 - ガンボ（「サマータイム」のドラム）
辻つん - コンタ（「サマータイム」のベース）
倉前志保 - 森永千恵子
田口トモロヲ - 堀道夫（高校の生物教師）
竹内力 - 百太郎（神様）
益子智行 - 広岡克己
広岡辰巳 - 益子和浩
石山雄大 - 森永寅吉
花原照子 - 田所ハツ
高松英郎 - 大沢彦二郎（元反原子力発電所反対活動家）
平野勇樹 - 田所健一
崎山祐一 - 矢野孝治
大島優子 - （祭の少女）

映像ソフト

この映画は、DVDとVHSでリリースされています。

DVD：ビーム・エンタテイメント BBBJ-1337
VHS：エムスリイエンタテインメント HVS-0047

外部リンク

* Daikaijû Tôkyô ni arawaru (1998) - IMDb（英語）

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