大日岳栄隆

大日岳栄隆（おおひだけ えいりゅう）

大日岳栄隆は、1966年10月12日生まれ、福島県双葉郡双葉町出身の元大相撲力士です。本名は井戸川栄隆。189cm、174kgの体格で、左四つ、寄りを得意としていました。最高位は東十両7枚目（1993年11月場所）。現在は世話人として相撲界に貢献しています。血液型はO型です。

生い立ちと入門

中学時代はバスケットボール部に所属しており、相撲経験はありませんでした。しかし、知人の紹介で、同じ浜通り出身で当時春日野部屋付きの親方だった玉ノ井親方（元関脇・栃東）と出会い、中学卒業後に春日野部屋に入門しました。1982年5月場所に初土俵を踏みました。

力士としての道のり

入門後、着実に番付を上げていき、1987年5月場所には幕下に昇進しました。しかし、攻めの遅さから、三段目上位と幕下下位を行き来する時期が続きました。1988年11月場所には、四股名を本名の井戸川から栃日岳に改名しました。1989年9月場所には、4度目の幕下昇進を果たし、東幕下55枚目で6連勝しました。13日目には、同じく6連勝の西幕下9枚目であった貴花田との対戦が組まれました。この一番は、勝てば幕下優勝、幕下上位への昇進がかかっていましたが、立合いで貴花田に敗れ、幕下優勝を逃しました。

1990年には、玉ノ井親方が独立し、玉ノ井部屋に移籍しました。1991年1月には、大日岳と改名。次第に幕下上位でも勝ち越せるようになり、1993年9月場所には、初土俵から11年半の歳月をかけて十両に昇進しました。左四つからの右前褌を取る相撲を得意とし、新十両の場所は9勝6敗と勝ち越しました。しかし、翌11月場所と1月場所を負け越し、幕下に陥落しました。その後も十両復帰を目指し長く相撲を取り続け、大関・栃東の付け人も長く務めました。

引退とその後

2004年1月、世話人の定員増員に伴い、現役を引退し世話人に転身しました。力士時代、特に印象に残っている一番として、前述の貴花田戦を挙げています。この取組は、貴乃花の最年少幕下優勝記録を決定づけた一番として、1990年代中盤には何度もテレビで放送され、記憶に残るファンも多いです。また、長く付け人を務めた経験から、「自分でできることは自分でやっていきたい」と、付け人を気遣うコメントを残しています。

その他

出身地である双葉町の町長を務めた井戸川克隆は伯父にあたります。井戸川克隆は、福島第一原子力発電所事故の対応にあたりましたが、2013年1月に不信任案が可決され、任期途中で退任しています。

主な戦績

生涯成績：461勝461敗5休 勝率.500
十両成績：19勝26敗 勝率.422
現役在位：141場所
十両在位：3場所

改名歴

井戸川 栄隆（いどがわ えいりゅう） 1982年5月場所-1988年9月場所
栃日岳 栄隆（とちひだけ-） 1988年11月場所-1990年11月場所
大日岳 栄隆（おおひだけ-） 1991年1月場所-2004年1月場所

関連項目

大相撲力士一覧

外部リンク

大日岳 栄隆 - 日本相撲協会
大日岳 栄隆 - 相撲レファレンス

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